都市と感性が織りなす生命の歓び|ウェルビーイングを育む豊かな暮らしの形

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日常の風景に息づく生命の歓びと感性の目覚め

私は日々、大いなる愛と自らに与えられた使命の両立を願う方々に向けて、色彩と形のエネルギーをキャンバスに注ぎ込んでいます。私たちがこの世界に生を受けたのは、他でもなく幸せになるためであるという揺るぎない確信が、私の創作の全ての土台となっています。美しい表現から受け取る喜びや感動は、決して高尚で近づきがたいものではなく、私たちの生命を維持し、内面をふくよかに潤すために不可欠な根源的なエネルギーです。私が生み出す作品や発信するメッセージには、ご覧になる方々の存在そのものを、絶対的な価値として全肯定する強い祈りが込められています。

こうした表現の力が社会全体にもたらす明るい兆しは、日本各地のまちづくりの新しい動きからも感じ取ることができます。私たちの心を躍らせる嬉しい知らせを3つ、ご紹介しましょう。

1つ目は、2023年3月に北海道北広島市に開業した「北海道ボールパークFビレッジ」という素晴らしいニュースです。ここは単なる野球場という枠組みを超え、約32ヘクタールという広大な敷地の中に、豊かな自然、多様な表現に触れられる空間、そして子供たちが遊び学べる施設が見事に融合した、全く新しい共同体の拠点が誕生したことが公表されています。訪れる人々は、スポーツの熱気だけでなく、大地に根差した生命のエネルギーを深呼吸するように感じ取り、世代を超えて喜びを分かち合うことができるのです。

2つ目は、2024年1月に本格的なまちびらきを迎えた東京都中央区の「晴海フラッグ(HARUMI FLAG)」という心躍る出来事です。世界的なスポーツの祭典の選手村として使用された広大な敷地が、新しく多様な人々が共に暮らすサステナブルな街として生まれ変わったことが報告されています。三方を海に囲まれた美しい景観の中で、生活空間と自然が見事に調和し、住まう人々が日々の暮らしの中で海のきらめきや緑の安らぎを感じながら、心豊かに生きていくための最先端の環境が整えられました。

そして3つ目は、2024年4月23日に愛知県名古屋市の栄地区において、地域のシンボルであった「中日ビル」が全面開業を果たしたという嬉しい知らせです。半世紀以上にわたって街の記憶を刻んできた歴史ある建物が、オフィスやホテル、そして多彩な文化施設を備えた新しい街のランドマークとして生まれ変わったことが詳細に発表されています。最上階の屋上広場からは街の美しい風景が一望でき、過去の温かな記憶を継承しながらも、未来へ向けて人々の心が交差する、大変意義深い空間の誕生となっています。

このように、私たちの心を豊かにしてくれる美しい空間が次々と活気づき、私たちを歓迎してくれている一方で、日々の忙しさに追われる中、多くの方が心の奥底に言葉にならない思いを抱えています。ご自身の人生における生きがいや生きている意義、そして喜びや感動を何よりも大切にしており、より自分らしい人生を心から楽しみたいと強く願っていらっしゃるのではないでしょうか。しかし、やるべきことに追われる日々の中で、ふと立ち止まって周囲の美しさに心を震わせる時間が、少しずつ遠ざかっているように感じておられるかもしれません。

この記事は、まさにそのような思いを抱くあなたのために書かれました。私たちが暮らす街の風景と、心身の調和であるウェルビーイングがどのように結びつき、生きる意味をいかに豊かに彩るのか。その秘密を紐解くことで、あなたは自分自身を深く肯定し、日常の中に溢れる生命の輝きを再び見出すことができるはずです。

都市と農村の結婚から、新しい希望の生命が誕生しなければならない。

ここで、19世紀末のイギリスにおいて、都市計画の歴史に多大な影響を与えた思想家であるエベネザー・ハワード氏の言葉をご紹介します。エベネザー・ハワード氏は、産業革命後のロンドンにおいて、人々が過密で不衛生な環境の中で自然から切り離され、心をすり減らしながら生きている現状に深く心を痛めていた人物です。

エベネザー・ハワード氏は、人々が健やかに生きるためには、都市が持つ社会的な豊かさと、農村が持つ自然の美しさの両方が不可欠であるという「田園都市」の構想を提唱しました。彼が何よりも重んじたのは、人々が緑に囲まれた美しい環境の中で働き、暮らし、互いに支え合うことで、人間の魂が本来持っている輝きを取り戻すことでした。そんなエベネザー・ハワード氏は、私たちが暮らす環境の理想的な姿についてこのように語っています。

「都市と農村の結婚から、新しい希望の生命が誕生しなければならない。」

この言葉は、私たちが機能性や効率ばかりを追い求めるのではなく、人間の心を満たす自然の恵みや美しさを、日々の暮らしの空間に取り入れることの重要性を説いています。ただ家と職場を往復するだけの無機質な日々を過ごすのではなく、ご自身の心が純粋に美しいと感じる風景や、自然とのつながりを取り戻すこと。それこそが、不可能に見えた現実の壁を越え、結果的に世界全体をも豊かにして本当の生きる意味を見出すための力強い鍵となるのです。

暮らしを包み込む環境と内面の調和がもたらす豊かさ

私たちが人生を豊かに生きる上で、アートとウェルビーイングという2つの要素は、私たちの心を包み込む街の風景において、決して切り離すことのできない深い関係にあります。では、自分らしい生きる意味とは一体何なのでしょうか。それは、単に体が病気ではない状態や、一時的に気分が高揚している状態を指すのではありません。あなたという存在が、この宇宙においてかけがえのない絶対的な価値を持っていることを心から認め、精神的にも肉体的にも深く満たされ、今日という日を生きる喜びに溢れている状態を意味します。

そして、街の中に存在するアートとは、単に広場に置かれた彫刻や、壁に描かれた美しい模様という物理的な物体だけを指すのではありません。それは、人々の暮らしが重なり合う通り、緑が揺れる公園のベンチ、そして見知らぬ人同士が笑顔を交わす空間そのものが織りなす、生命のエネルギーが交差する温かな場です。この2つが重なり合うとき、私たちは枯渇していた内面に豊かな泉が湧き出すのを感じます。

論理的な思考や、目に見える効率ばかりが優先されがちな現代の都市生活において、理屈抜きで好きだ、美しい、心が震えると感じる純粋な感情は、私たちが人間らしく生きるために不可欠な栄養素です。計算された都市計画からは決して生まれない、魂の奥底からの深い安らぎと人々のつながり。これこそが、美しい環境が私たちにもたらしてくれる最高の贈り物であり、生きる意味を体現するための極めて効果的な道筋なのです。

歴史を振り返ると、この環境がもたらす心身の調和を深く体感し、人々の暮らしを守り抜いた偉人がいます。20世紀半ばのアメリカで活動したジャーナリストであり、都市研究家でもあったジェイン・ジェイコブス氏です。

彼女が活動していた当時のニューヨークは、自動車を中心に据えた大規模な再開発の波が押し寄せており、古い歴史を持つ美しい街並みや、人々が長年築き上げてきた温かな共同体が、巨大な高速道路や高層ビルの建設によって次々と破壊されようとしていました。しかし、彼女はそのようなトップダウンの効率主義に真っ向から異を唱えました。彼女にとっての生きる意味は、権力者が机上で描く無機質な図面の中にではなく、人々が日々の生活を営む歩道の上のささやかな営みの中にこそ存在していたのです。

ジェイン・ジェイコブス氏は、自らが暮らすグリニッジ・ヴィレッジの通りを毎日詳細に観察し、そこにある豊かな生命の輝きを記録しました。彼女は、朝早く鍵を開ける店主、通りで遊ぶ子供たち、玄関の階段に座って近所の人と言葉を交わす人々が織りなす日常の風景を、「歩道のバレエ」という美しい言葉で表現しました。そこには、一人ひとりの人間が互いの存在を無意識のうちに肯定し合い、見守り合うという、極めて高度で温かな関係性が築かれていたことが公表されたデータや彼女の著作からも明らかになっています。

ジェイン・ジェイコブス氏は、自らの愛する街を巨大な高速道路が貫く計画が持ち上がった際、地域の人々と共に立ち上がり、強大な権力を持つ都市開発の責任者に対して果敢に反対運動を展開しました。彼女は、都市の本当の魅力とは、多様な人々が混ざり合い、歩いて楽しい美しい街路が存在し、そこに住む人々が自らの環境に愛着を持っていることから生まれるのだと主張しました。

ジェイン・ジェイコブス氏の行動によって、ニューヨークの貴重な歴史的景観や温かな人々のつながりは守り抜かれ、彼女の思想は現代の世界中のまちづくりに多大な影響を与え続けています。彼女は、効率性やスピードという冷たい論理の裏側で失われようとしていた、人間の体温が感じられる空間の尊さを誰よりも深く理解していたのではないでしょうか。ジェイン・ジェイコブス氏のエピソードは、自らの心が美しいと感じる日々の風景や人々の営みに純粋に従い、それを保護しようとする行いが、どれほど深く内面を満たし、最終的にどれほど大きな豊かさを社会全体にもたらすかを私たちに教えてくれます。

理想の風景を描き出す情熱と段階的な心の変化

この豊かな生命のエネルギーを、私たちはどのようにして日々の生活空間に取り入れていけばよいのでしょうか。それは、決して難解な知識を詰め込んだり、無理をして自分を変えたりすることではありません。ご自身の心と体の声に優しく耳を傾け、周囲の環境とのつながりを感じる、段階的な歩みが必要です。

最初の段階は、思考を休ませて、ただ自分が身を置く環境の心地よさを感じることを許すことです。多くの方は、街を歩く時、目的地にいかに早く着くか、あるいは今日やらなければならない仕事の段取りばかりを頭で考えてしまいます。しかし、そうした思考の力みは、本来受け取れるはずの純粋な季節の風や、光の移ろいという自然からの感動を遠ざけてしまいます。頭で考えるのをやめ、ご自身の心がその通りの雰囲気や、木々のざわめきにどう反応しているか、ただその事実だけを優しく受け止めるのです。

次の段階は、心が動いたという事実を肯定することです。美しい夕焼けに染まる街路樹を見て胸が微かに高鳴ったり、歴史あるレンガ造りの建物の前でなぜか安らぎを覚えたりしたのなら、それはあなたの感性がその空間のエネルギーと完璧に共鳴した証拠です。その感情に優劣や正解はありません。あ、綺麗だな、心が落ち着くと感じたその瞬間を、大切な宝物のように心の中で抱きしめてください。

しかし、このような段階に至るまでには、思い通りにいかない経験をされることもあります。ご自身の感覚を信じきれず、知識や理屈で世界を捉えようとするあまり、本来の生きる喜びを見失いかけ、そこから純粋な感覚の喜びに目覚めて劇的な環境の転換を遂げた実例があります。19世紀の米国において、都市に広大な自然の癒やしをもたらした造園家であり、ジャーナリストでもあったフレデリック・ロー・オルムステッド氏のエピソードです。

フレデリック・ロー・オルムステッド氏が青年期を過ごした時代、アメリカの都市部は産業の急速な発展により人口が爆発的に増加し、人々は深刻な環境悪化の中に置かれていました。当時のニューヨークは、緑が極端に少なく、労働者たちは太陽の光を浴びることも、新鮮な空気を吸うこともできない過密な空間で日々疲弊していました。彼はジャーナリストとしてアメリカ中を旅する中で、富裕層だけが広大な私有地で自然を楽しみ、多くの市民が心身の健康を損なっている現実を目の当たりにしました。

当初、都市の発展には経済的な効率性のみが求められており、高価な土地を人々の休息のための公園にするなどという発想は、多くの事業家たちから無駄なことだと思われていました。しかし、彼はヨーロッパを旅した際に、誰にでも開かれた公共の美しい庭園が、人々の精神的な疲れを癒やし、社会全体の道徳心や幸福度をどれほど高めているかという事実を深く実感しました。

フレデリック・ロー・オルムステッド氏は、この論理的な都市開発の方向性が人間を苦しめていることに気づき、大きな決断をします。彼は、ニューヨークの中心部に巨大な自然のオアシスを創り出すという、セントラルパークの設計コンペティションに参加したのです。1858年に彼の「グリーンスウォード計画」が見事に採用され、約340ヘクタールという広大な土地に、美しい湖やなだらかな丘、そして多様な樹木を配置する壮大なプロジェクトが開始されたことが記録として残されています。

彼は、自然の風景には人間の疲れた神経を鎮め、心を深く癒やす特別な力があるという信念を持っていました。彼は、この公園を単なる美しい庭としてではなく、貧富の差や階級に関係なく、すべての市民が平等に緑の恵みを受け取り、自らの命の歓びを取り戻すための極めて民主的な空間として設計したのです。

フレデリック・ロー・オルムステッド氏の尽力により、完成したセントラルパークはニューヨークの人々にとってかけがえのない安らぎの場となりました。土の感触を楽しみ、木陰で語り合うことで、人々の心身の健康が大きく改善されたことは歴史的な事実として広く知られています。彼は、過密で不衛生な環境に生きる人々にとって、自然の美しさが心の平穏を取り戻すための唯一の救いになると信じていたのかもしれません。

フレデリック・ロー・オルムステッド氏の体験は、私たちが知識や理屈ばかりにとらわれず、自分自身の感覚が純粋に美しいと感じる自然の風景を生活の中に取り入れることが、いかに大きな癒やしをもたらすかを教えてくれます。頭で考えることを少しだけ休み、ただ目の前にある緑の美しさを無言で受け入れること。その感覚への信頼が、想像もしなかった豊かな人生の扉を開く力強い鍵となるのです。

人々の対話が紡ぐ新たな街の姿と確かなる変容

都市という目に見えない巨大なエネルギーと深く対話することで、私たちの暮らす環境と内面には穏やかで、しかし確実な変化が訪れます。それは単なる景観の向上ではなく、そこに住む人々がご自身の命の輝きを取り戻すための、根本的な変容の物語です。

この、環境との深い対話が都市の目的そのものを変容させ、計り知れない豊かさを生み出した実例として、19世紀のスペインで活躍した都市計画家であり、土木技術者でもあったイルデフォンソ・セルダ氏のエピソードをご紹介します。

イルデフォンソ・セルダ氏は、もともと優れた技術と論理的な思考を持つ技術者でした。しかし彼が活動していた当時のバルセロナは、中世からの城壁に囲まれた極めて狭い空間に人口が密集しており、衛生状態は最悪で、疫病が蔓延する非常に過酷な環境でした。彼は、そのような閉鎖的な街の枠組みや、古い価値観に縛られた都市のあり方に対して、強い悲しみと深い閉塞感を感じていました。彼の内面は、単なる美しい建物を作ることを超えた、人々の命そのものを守り、解放するような新しい都市のエネルギーを渇望していたのです。

そんな彼の人生を根本から変えたのが、労働者階級の人々がどのような住環境でどれほどの寿命を全うしているのかを自らの足で徹底的に調べ上げたという経験でした。彼は、富裕層と貧困層の圧倒的な環境の格差と、それがもたらす高い死亡率という冷酷なデータを前に、強い衝撃を受けました。そしてその後、すべての人間に平等に太陽の光と新鮮な空気が与えられるべきだという、確固たる信念を抱くに至ったのです。

イルデフォンソ・セルダ氏は、数字や図面と昼夜を問わず対話を重ねました。完成された美しい街路をただ設計するだけでなく、都市空間そのものの意味を問い直し、社会の構造を根底から覆そうとする彼の強烈なエネルギーは、「アシャンプラ(拡張)」と呼ばれる壮大な都市計画へと結実しました。彼が考案した格子状の街区は、交差点の角を斜めに切り落とす「面取り」という画期的な手法を取り入れており、これによって街角に広い空間が生まれ、風通しと日当たりが確保されました。

1859年にスペイン政府によって彼の拡張計画が正式に承認され、バルセロナの市街地は約10倍に拡大されることになったという事実が公表されています。彼は自らの空間を、すべての人々が健やかに暮らし、緑豊かな中庭で自由に語り合うための場として構想しました。人々の命を守り、それを支える環境を創り出し、そしてその豊かな光と空気を社会の多くの人々と共有すること自体が、彼自身の生きる意味の最大の喜びとなったのです。

彼のこの情熱的な行動は、やがて明確な結果として実を結びました。イルデフォンソ・セルダ氏が生涯をかけて愛を込めて構想し、守り抜いた新しいバルセロナの街並みは、その後、アントニ・ガウディ氏らの美しい建築群を受け入れる壮大なキャンバスとなり、現在に至るまで世界で最も美しく住みやすい都市の1つとして数え切れないほどの人々の心を動かし続けています。彼は、日差しが差し込まない暗い路地で暮らす人々の苦しみを目の当たりにし、平等に光と空気が与えられるべきだという強い使命感に突き動かされていたのではないでしょうか。この物語は、すべての人々の命を尊ぶという信念に従って行動することが、どれほど壮大な結果を社会全体にもたらすかを雄弁に語っています。

豊かな環境を育む過程で見落としがちな視点

アートやウェルビーイング、そして豊かなまちづくりを人生に取り入れようとする過程で、多くの人が無意識のうちに抱いてしまういくつかの思い込みがあります。ここで、ご自身の心をより自由に羽ばたかせるために、それらを優しく解きほぐしてみましょう。

よくある疑問の一つに、素晴らしい都市開発のニュースを見た時、自分の住む場所は平凡で何もない、豊かな環境とは無縁なのではないかというものがあります。全く気になさる必要はありません。ある人にとってはただの古い路地でも、別の人が見れば歴史の息遣いを感じる美しい小道として涙が出るほど愛おしく感じられることがあります。環境の価値は、その場所に住む人の心の状態や視点によって常に揺れ動いています。何もないと感じる日があるのは、あなたが日常にすっかり馴染んでいるという自然な状態にある証拠です。ご自身の住む場所を他と比べるのではなく、ここにはここの良さがあるのだなと優しく受け入れる心のゆとりを持つことが大切です。

また、ウェルビーイングを高める環境を作るためには、常に新しく、効率的で完璧な都市でなければならないと考える方もいらっしゃいます。しかし、本当の街の豊かさとは、古いものや不便なものをすべて排除することではありません。年月を経た建物の味わいや、少し入り組んだ道の迷う楽しさといった要素を街の一部として安全に受け止め、そこから人間の活動の多様性を育むことこそが、豊かな人生の土台となります。

この、自己の内面と向き合い、効率化の波に抗って人間のスケールに合わせた美しい空間のバランスを見事に保ち続けた偉人がいます。20世紀から現代にかけて活躍している、デンマークの建築家であり都市デザインの専門家であるヤン・ゲール氏です。

1960年代、彼が活動を始めた頃の世界の都市計画は、自動車をいかにスムーズに走らせるかという効率性ばかりが重視され、歩行者のための空間は次々と削られていました。しかし彼は、そのような冷たい都市のあり方に疑問を抱きました。彼が自らの心身の調和を保ち、生きる意味を深めるために情熱を注いだのが、街角を歩く人々の行動を丁寧に観察し、人間が本当に心地よいと感じる空間の質を研究することでした。

1962年にコペンハーゲンの中心部にあるストロイエ通りが歩行者専用道路へと変更され、これが後に世界で最も長い歩行者空間の1つとして成功を収めたことが公表されています。この変革の裏には、ヤン・ゲール氏の綿密な研究と、人間中心の空間を取り戻そうとする強い信念がありました。彼は、人々が安全に歩き、立ち止まり、ベンチに座って景色を楽しむという、極めて基本的で人間らしい活動を街の中心に据えることの重要性を説き続けました。

彼は、自動車に占拠された空間を人間の手に取り戻すことが、人々の生きる喜びを復活させる第一歩だと信じていたのかもしれません。現在、彼が生涯を通じて提唱し、守り抜いた人間中心の都市デザインの手法は、ニューヨークのタイムズスクエアの歩行者空間化など世界中に広がり、その深い人間への愛情は今も多くの人々に感銘を与え続けています。

ここで、ヤン・ゲール氏の言葉をご紹介します。彼は、都市という空間が本来どうあるべきかについて深く見つめ、このように語っています。

「良い都市とは、良いパーティーのようなものだ。人々は必要以上に長くそこに留まりたくなる。」

この言葉は、彼が世界中の公共空間を観察し、人々が義務ではなく純粋な楽しみから街に滞在している様子を見た際の体験から紡ぎ出されました。私たちは素晴らしい街を作るとなると、つい巨大な建造物や最新の設備といった理屈を作り上げてしまいがちです。しかしこの言葉は、そうした知識のフィルターを取り払い、人々がリラックスして語り合い、ただそこに居るだけで心地よいと感じる「温かな雰囲気」そのものを丸ごと受け取ることの重要性を教えてくれます。

ご自身の感性を磨き、理屈を手放して居心地の良い場所に直接身を置き、心を穏やかに保つことは、決して特別なことではありません。概念にとらわれず、目の前の空間の心地よさと純粋に対話するその経験は、あなた自身の人生をより豊かな方向へと導き、本当の生きる意味を見出すための最も着実で素晴らしい行動となるのです。

命の歓びを日常に呼び込むためのささやかな歩み

ここまで、豊かな環境と表現の力がもたらす素晴らしい恵みと、生きる意味についてお話ししてまいりました。今回の内容を、ご自身の生活に定着させるための重要な視点を3つに集約いたします。

1つ目は、自分が暮らす空間への帰属意識を持つことです。街の風景や行き交う人々をただの背景とするのではなく、ご自身もその豊かな風景の一部なのだという温かな事実を1番に尊重してください。その微かなつながりの感覚が、命のエネルギーの源泉です。

2つ目は、自然の移ろいと調和することです。遠くの自然に出向かなくとも、街角に咲く小さな花や、ビルの隙間から見える空の色彩に意識を向けることで、世界は驚くほど豊かな表情を見せてくれます。

3つ目は、ご自身の感覚を信じることです。どこにいる時に一番心が安らぐのか、どのような街並みが好きなのか、その純粋な感覚があなたという素晴らしい存在を形作る大切な要素です。

これらの視点を日常に落とし込むための、今すぐにできる小さな行動の具体案をご提案します。明日の朝、ご自宅の窓を少しだけ開け、外から聞こえてくる街の音の重なりにただ30秒間だけ耳を澄ませてみてください。遠くを走る車の音、鳥のさえずり、風が木々を揺らす音。複雑な思考は一旦手放し、ご自身が今この瞬間に世界と確実につながっているという温かな事実だけを受け取るのです。この極めてささやかな時間が、あなたの意識を今この瞬間に引き戻し、生命のエネルギーを優しく満たし始める素晴らしいきっかけとなります。

次に、自分自身の生きる場所への深い愛情と、そこで紡がれる思い出の美しさを教えてくれる、名作映画『ローマの休日』の中に登場する素晴らしい名言をご紹介します。自由な時間を過ごした王女が、数々の国を歴訪した中でどの都市が一番良かったかと記者に問われ、公的な立場と個人的な愛の間で揺れ動いた末に、彼女は力強くこう語りかけました。

アン王女は、真っ直ぐに前を見据えて言います。「ローマです。なんと申しましてもローマです。この地での思い出は生涯大切に胸に抱き続けることでしょう。」

この言葉は、私たちが人生の転機や大きな変化の時期において、誰かの期待に応えようとしたり、義務や常識に合わせようとしたりして苦しむとき、自らの内側にある純粋な喜びの記憶と、愛した場所への想いを信じ抜くことの重要性を鋭く突いています。ご自身の心が震えるような美しい記憶の宿る場所を見つけ、その感覚を誰よりもご自身が大切にしてあげること。それこそが、アートとウェルビーイングがもたらす最高の恩恵であり、私たちが目指すべき豊かな人生の姿に他なりません。

そして、あなたのこれからの旅路にさらなる彩りを添える、素晴らしい美術館を1つご紹介させてください。島根県益田市に位置する「島根県立石見美術館」です。

この場所の最大の特徴は、美術館と劇場が一体となった「島根県芸術文化センター グラントワ」という広大な文化複合施設の中核を成しており、地域の風景と文化が見事に調和している点にあります。島根県の西部に位置する豊かな自然環境の中で、人間の創造力と地域の誇りが完璧なバランスで共存しています。

さらに素晴らしいのは、この施設の象徴とも言える、建物の屋根や壁面を覆い尽くす約28万枚もの「石州瓦(せきしゅうがら)」です。地元で作られるこの赤い瓦は、太陽の光を受けて美しく輝き、雨の日にはしっとりとした深い色合いへと変化し、訪れるたびに全く異なる表情を見せてくれます。地域で長年愛されてきた伝統的な素材が、現代的な建築のキャンバスに用いられることで、街の記憶と最先端の表現が融合した見事な空間として多くの人々を魅了し続けています。

圧倒的な人間の創造力が生み出した作品群と、地元の人々が守り続けてきた美しい素材の温もり。この2つが完璧に融合した島根県立石見美術館の空間に足を踏み入れると、日常の喧騒は遠くへ消え去り、自分自身と深く向き合うための極上の時間が訪れます。中庭に広がる大きな池のほとりをゆっくりと歩きながら深呼吸をするだけで、心が洗われ、生命のエネルギーが静かに満ちていくのを感じるはずです。心と体が真の調和を取り戻し、生きる意味を確かめるための、一生に一度は訪れていただきたい素晴らしい聖地です。

最後に、あなたへ大切なメッセージをお伝えします。

 

愛と使命を両立するあなたへ。

私たちがこの世に生まれてきた理由は、

決して苦しんだり、人を恨んだり悲しんだり、傷つけ合ったりするためではありません。

命とは、喜びを味わうために生まれてきたものです。

命の温かさを感じ、知り、「生きててよかった」とほっとして、安心してニコニコ笑うために生まれてきたのです。

私たちは、絶対的に今世の命を楽しむべきなのです。

『愛のある場所でこそ、人は生きる力を得る。』

『人生とは、喜びという宝物を探す旅である。』

『温かな感情は体温を上げ、人を幸せへ導く。』

どうぞ忘れないでください。

『あなたは、神様がつくった最高傑作』です。

あなたの命が、これからも喜びというパワフルなエネルギーで満たされ、温かな笑顔とともに輝き続けることを心から願っています。

私は、「人は幸せになるためにのみ、この世に送り出された」という揺るぎない確信を持ったアーティストです。

愛や喜びは、抽象的な概念などではなく、私たちの「生命維持に不可欠な根源」だと考えています。

だからこそ、私のアートやメッセージには、あなたの存在そのものを絶対的な価値として全肯定するエネルギーを込めています。

あなたがいつも、大いなる愛と光に守られていますように。

そして、あなたの大切な命の時間が、たくさんの幸運と共にありますように。

 

nao

【参考情報、引用元】

  • Architecture Museum(アメリカ大都市の死と生 ジェイン・ジェイコブズ)
  • GREEN×GLOBE Partners(これからの田園都市の姿を構想する)
  • HARUMI FLAG(街づくりコンセプト)
  • HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE(F VILLAGEとは)(北海道ボールパークFビレッジとは)
  • Wikipedia(アシャンプラ)(アメリカ大都市の死と生)(イルデフォンソ・セルダ)(エベネザー・ハワード)(ジェイン・ジェイコブズ)(ストロイエ)(セントラル・パーク)(フレデリック・ロー・オルムステッド)(ヤン・ゲール)(明日の田園都市)(田園都市)(ローマの休日)
  • 学芸出版社(人間の街 公共空間のデザイン)
  • 金曜ロードショー(ローマの休日 オリジナル新吹き替え版キャストコメント到着)
  • 島根県芸術文化センター グラントワ(建築の紹介)
  • 島根県立石見美術館(美術館について)
  • 中日ビル(中日ビルについて)(全面開業日、出店テナントを公開|イベント&ニュース)
  • 中日新聞Web(名古屋・栄の新ランドマーク 中日ビルが全面開業)
  • 東京都都市整備局(晴海五丁目西地区のまちづくり)
  • 東洋経済オンライン(都市の死と生 ジェイン・ジェイコブズの慧眼)
  • とよすと(きょう入居開始の晴海フラッグを歩いてみた)
  • ナショナル ジオグラフィック日本版(バルセロナを大改造 19世紀の天才都市計画家セルダ)
  • ニューヨーク市公式観光サイト(セントラルパークの歴史と見どころ)
  • 映画.com(ローマの休日)
  • 北海道日本ハムファイターズ公式サイト(世界がまだ見ぬボールパークへ)

 

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