企業成長の必須条件とウェルビーイング|心を満たす美しい組織の在り方

この記事に目を留めてくださっているあなたは、ご自身の人生における生きがいや生きている意義を何よりも大切に育んでいらっしゃるのではないでしょうか。日々の暮らしの中で喜びや感動の瞬間を慈しみ、より自分らしい人生を心から楽しみたいと、前向きで美しい願いを胸に抱いているはずです。より高みを目指し、ご自身の魂が本当に喜ぶような充実した時間を過ごし、関わる人々と共に豊かな成長を遂げたいというその純粋な思いは、あなたがご自身の命の輝きに真っ直ぐに向き合っている素晴らしい証です。

そのような美しい願いを持つあなたにこそ、芸術という存在と、私たちの心身の健康や幸福度を測るウェルビーイングという指標が深く結びついた、至福の世界を知っていただきたいのです。今回は少し視野を広げ、私たちが毎日多くの時間を過ごし、社会に価値を提供する場である「企業」という存在に焦点を当ててみたいと思います。

企業の成長と聞くと、単なる利益の追求や数値的な目標の達成、あるいは無機質なシステムを想像されるかもしれません。しかし、そこに美を求める人間の心が宿るとき、アートとウェルビーイングが交差する壮大な領域が広がります。あなたが魂の底から深く望んでやまない、自分自身の存在に対する揺るぎない絶対的な肯定感と、何気ない日常の景色が鮮やかな色彩を帯びて輝き出し、内側からエネルギーが途切れることなく湧き上がり続けるという素晴らしい現実は、日々の活動を支える組織の環境からも手に入れることができるのです。自らの心が美しいと感じる表現に触れることは、単なる視覚の喜びにとどまらず、心身の調和を完璧に整え、望む未来を自らの手で創り出すための最強のエネルギー源となります。

ここで、リチャード・バックミンスター・フラー氏の言葉をご紹介します。20世紀のアメリカを代表する偉大な建築家であり、発明家、思想家でもあった彼は、ジオデシック・ドーム(フラードーム)と呼ばれる極めて効率的で美しい建築構造を考案し、地球環境と人類の未来について深く探求し続けた人物です。彼は、機能性と美の結びつきについて、次のような言葉を残しています。

「私は自分が直面している問題の美しさについて考えることはありません。しかし、終わった時にそれが美しくなければ、それは間違っていると知るのです」

リチャード・バックミンスター・フラー氏のこの言葉は、私たちが組織の課題や事業の構築に向き合うとき、そこに存在するのは単なる効率や数字の積み重ねではなく、宇宙の法則と調和した純粋な美しさが伴ってこそ、真に正しい答えであるという深い真理を示しています。

彼にとって、人々が生活を営む空間や社会の構造を整えることは、単なる機能の追求ではなく、自らの内に自然の圧倒的な活力を取り込み、人類の持続可能な未来という巨大な課題に立ち向かうための極めて重要な精神的支柱だったのではないでしょうか。世界のために自分をすり減らすのではなく、自らの心が純粋に美しいと感じるものをそばに置き、まずご自身が生気に満ち溢れること。それこそが、不可能に見えた現実の壁を打ち破り、想像もしなかった豊かな人生の扉を開き、結果的に周囲の組織や社会をも豊かにして本当の生きる意味を見出すための最強の鍵となるのです。

この記事を読むことで、美しい表現の世界がいかにして私たちの心身を整え、企業という組織を豊かに彩るのかという秘密を紐解き、確かな変化をご実感いただけるはずです。ご自身のウェルビーイングという道しるべと、アートがもたらす圧倒的なエネルギーの関係性を深く知ることによって、あなたは自分自身を優しく肯定し、日常の中に溢れる生命の輝きを再び見出すことができます。どうぞ、この先の世界へ足を踏み入れ、あなただけの豊かな命の泉を呼び覚ます確かなヒントを受け取ってください。

Contents

組織の生命線を繋ぐ見えない理念に美を宿す|人々の健康と幸福を支える企業の力

私たちが人生を豊かに生きる上で、芸術とウェルビーイングという2つの要素は、水と大地のようにお互いを必要とし、深く結びついています。では、自分らしい生きる意味とは一体何なのでしょうか。それは、単に体が病気ではない状態や、一時的に気分が高揚している状態を指すのではありません。あなたという存在が、この宇宙においてかけがえのない絶対的な価値を持っていることを心から認め、精神的にも肉体的にも深く満たされ、今日という日を生きる喜びに溢れている状態を意味します。

私たちの暮らしを根本から支え、社会に価値を生み出し続けている企業という組織は、人々の才能と情熱を社会へと送り届ける、大切な循環の道のような存在です。それが滞りなく機能し、そこで働く人々が喜びを感じられることで初めて、私たちは安心して眠りにつき、活力に満ちて朝を迎えることができます。機能性や安全性が確保されていることは当然の前提ですが、そこにもう一つ、「美しさ」という要素が加わったとき、私たちの心身に及ぼす影響は飛躍的に高まります。

表現というものは、単に壁に飾られた絵画や、広場に置かれた彫刻といった物理的な物体を指すのではありません。それは、創り手が自らの魂を削って注ぎ込んだ命のエネルギーと、それに向き合うあなたの内側から湧き上がる命のエネルギーが、交差して響き合う温かな空間そのものです。この2つが重なり合うとき、私たちは枯渇していた内面に豊かな泉が湧き出すのを感じ、あらゆる幸福の要素が底上げされていくのを体感します。

歴史を振り返ると、この企業活動に表現の力をもたらすことで組織全体の心身の調和を深く体感し、人々のウェルビーイングを最高に整え、驚異的な成長を遂げた偉人がいます。20世紀のイタリアにおいてタイプライターや計算機の製造企業を世界的ブランドへと育て上げた経営者、アドリアーノ・オリベッティ氏です。

アドリアーノ・オリベッティ氏が父親から事業を引き継いだ1930年代のイタリアは、政治的な動乱と工業化の波の中で、労働者たちが劣悪な環境で単調な作業を強いられることが当たり前の時代でした。人間は機械の歯車のように扱われ、人々の心身の健康という指標はどん底まで落ち込み、安全に生活を送るという最も基本的な幸福すら奪われかねない状況でした。このような過酷な状況の中で、アドリアーノ・オリベッティ氏は企業の存在意義を根本から見直し、人々の労働環境と生活を一から造り直すという、想像を絶する規模の組織改革の指揮を執ることになります。

彼は、単なる利益の追求や効率だけが重視されがちな過酷な状況下にあって、労働時間の短縮や充実した福利厚生の導入といった、当時としては極めて先進的な制度を次々と実現していきました。彼の歩みは、周囲の経営者からの反発や莫大な投資への不安という数々の困難な課題の連続だったに違いありません。しかしアドリアーノ・オリベッティ氏が真に偉大であったのは、この巨大な企業組織を、単なる生産のための無機質な空間として終わらせなかった点にあります。

彼は、製品のデザインから工場の建築、さらには従業員が暮らす街の景観にいたるまで、一流の芸術家や建築家を招き入れ、そこに驚くほど洗練された美しさを施しました。ガラス張りで自然光がたっぷりと降り注ぐ明るい工場や、色彩豊かで美しい曲線を持つタイプライター。彼が手がけた製品や施設には、まるで美術館のような荘厳な空間と、人間の感性に直接響く美しい造形が広がっていたのです。アドリアーノ・オリベッティ氏にとって、製品の性能を極めるという徹底した論理の世界と、人間の心を豊かにする美という世界は、決して対立するものではありませんでした。彼は、美しいキーの形や滑らかなボディの曲線を丹念に設計することで、常に張り詰めていた緊張の糸を解きほぐし、自らの心の指標を穏やかに回復させていったのではないでしょうか。

さらにアドリアーノ・オリベッティ氏の生涯において特筆すべきは、彼が創り上げたこの美しい企業の在り方が、結果的にイタリアのみならず世界中の人々の誇りとなり、社会全体の環境を劇的に改善したことです。彼の企業が拠点を置いたイヴレアという街は、美しい工場と自然、そして人々の生活が見事に調和する理想の産業都市として発展しました。人々は再び澄んだ空気の中で呼吸し、誇りを持って仕事に取り組み、美しい環境の中で豊かな生活を営むことができるようになったのです。

自らの心を満たした美しさを、企業の基盤という社会への行動へ移し、それが地域の文化的な環境を形作るという彼の歩みは、現在の地域幸福度を測る指標が見事に体現された姿と言えます。彼が情熱を注いだイヴレアの産業都市群は、現在でもユネスコの世界遺産として登録され、美しい産業遺産として数え切れないほどの来場者の心を動かし続けています。

理想の環境を創り出す段階的な歩み|美しい組織がもたらす心の豊かさ

この豊かな生命のエネルギーを、私たちはどのようにして日々の仕事や生活に取り入れ、心の指標を満たしていけばよいのでしょうか。それは、決して難解な知識を詰め込んだり、無理をして自分を変えたりすることではありません。ご自身の心と体の声に優しく耳を傾け、自らの内なる指標を確かめるための段階的な歩みが必要です。

最初の段階は、思考を休ませてただ感じることを許すことです。多くの方は、素晴らしい事業計画や組織の構造を前にした時、この戦略の収益性はどうなっているのかとか、市場の歴史的背景を知らなければならないと、頭で理解しようと力を入れてしまいます。しかし、そうした思考の力みは、本来受け取れるはずの純粋な感動や、そこに込められた情熱を遠ざけてしまいます。頭で考えるのをやめ、ご自身の心がその事業の理念や、オフィスの空間デザインにどう反応しているか、ただその事実だけを優しく受け止めるのです。胸が微かに高鳴ったり、なぜか涙が溢れそうになったりしたのなら、それはあなたの感性がその場のエネルギーと完璧に共鳴した証拠です。あ、綺麗だな、心が落ち着くと感じたその瞬間を、大切な宝物のように心の中で抱きしめてください。

次の段階は、その内なる感動を自らの働く環境に反映させることです。自らの心が心地よいと感じる理念や形を、組織の在り方や職場の環境に少しずつ取り入れていく。そして、その美しい環境に身を置くことで、自然と背筋が伸びたり、同僚に対してより優しい言葉をかけられるようになったりと、日々の行動が変化していくのを味わうのです。

この転換の重要性を独自の視点で体現し、困難な時代に自らの道を切り拓いた歴史的な人物がいます。20世紀のアメリカにおいて、世界的な家具メーカーを築き上げた経営者である、D・J・デプリー氏です。

D・J・デプリー氏は、事業を拡大していく過程で、ある大きな転換点となる出来事に直面しました。ある日、工場で働いていた一人の職人が突然亡くなってしまったのです。彼はその職人の自宅へ弔問に訪れました。そこで彼は、その職人が職場では決して見せることのなかった、驚くほど美しく繊細な詩を書き残していたことを知ります。この出来事は、彼の心に深い衝撃を与えました。労働者たちの心身の健康や、彼らが本来持っている豊かな才能という指標を見落とし、毎日の業務がただ生産性を上げるための過酷な闘いになっていたのではないか。多くの経営者が効率を最優先し、働く人々の内面に目を向けない中で、D・J・デプリー氏は自らの事業の存在意義を根底から問い直す局面に立たされました。

しかし、彼はその過酷な現実の中で、論理的な経済の枠組みとは全く異なるアプローチによって、人々の心身の調和を取り戻す決断をします。それが、デザインを経営の中心に据え、働く人々一人ひとりをかけがえのない才能を持った個人として尊重する、という全く新しい組織の建設でした。

彼は、ギルバート・ローディ氏やチャールズ・イームズ氏、レイ・イームズ氏といった卓越したデザイナーたちと協働し、機能性と美しさを極限まで高めた家具を世に送り出すとともに、従業員が誇りを持って働ける美しい工場環境を整備しました。D・J・デプリー氏にとって、利益を上げるための厳しい世界から離れ、労働者たちが人間らしい尊厳と創造性を取り戻すための環境をデザインする時間は、自らの人間としての本来の波を取り戻すための極めて重要な営みであったのではないでしょうか。

D・J・デプリー氏のこの決断は、単なる同情ではなく、環境と理念の美しさが人々の内面と行動を劇的に変容させるという強い確信に基づいたものでした。従業員たちは、ただ指示通りに動くのではなく、自らの創造性を発揮できる美しい職場で目覚め、誇りを持って仕事に向かうようになりました。日常的に本物の美しさと深い人間愛に触れられる環境を整えることこそが、組織全体の幸福度を底上げすると信じていたのかもしれません。

彼のこの壮大な行動によって、従業員たちの健康状態やモチベーションは劇的に改善され、結果として企業は世界的な革新を次々と生み出すという見事な循環が生まれました。D・J・デプリー氏の体験は、私たちが自分自身の感覚が純粋に美しいと感じるものに素直に従い、それを周囲の環境と行動に落とし込んでいくことが、想像もしなかった豊かな人生と企業の成長の扉を開く最強の鍵となることを教えてくれます。

美意識が象徴する心の解放|風景の変容がもたらす圧倒的なエネルギー

表現という目に見えないエネルギーと深く対話することで、私たちの内面には穏やかで確実な変化が訪れます。それは単なる気分の高揚ではなく、ご自身の命の輝きを取り戻し、現実世界の行動や環境そのものを大きく変えていく根本的な変容の物語です。

一人ひとりが自らの内面にある喜びに目を向け、それを尊重して環境を整えることができれば、結果的に生活や仕事に対する安心感が大きく向上し、より創造的な行動へと結びついていくという変化は、現代のウェルビーイングを測る指標においても明確な事実として示されています。これは、私たちが自分自身の内なる指標を大切にすることが、どれほど壮大な結果をもたらすかを雄弁に語っています。

この内面との対話が圧倒的な解放感と新たな使命への喜びを生み出した実例があります。19世紀後半から20世紀初頭のドイツにおいて、世界的な電気機器メーカーを牽引し、今日のコーポレート・アイデンティティ(企業デザイン)の礎を築いた経営者、エミール・ラテナウ氏のエピソードです。

エミール・ラテナウ氏は、トーマス・エジソン氏が発明した電球の特許をドイツで取得し、巨大な電力会社(後のAEG)を設立した圧倒的な実績を誇る人物でした。彼が背負っていた重圧は想像を絶するものでした。国家規模の巨大なインフラ整備、過酷な競合企業との闘い、そして数万人もの従業員を束ねるという極度の緊張。論理と数字、そして正確な技術がすべてを支配する厳しいビジネスの世界の最前線で、彼は休むことなく戦い続けていました。日々の過酷な状況は、彼の心身の健康という指標を幾度となく脅かし、深い疲労と孤独をもたらしていたに違いありません。

そのような中で、彼は企業が単に製品を製造するだけでなく、社会に対して統一された美しさとメッセージを発信しなければならないという途方もない計画に挑みます。彼は、優れた建築家でありデザイナーであったペーター・ベーレンス氏を企業の芸術顧問として迎え入れました。しかし、この計画が動き出した当初は、社内外から「技術の会社に芸術家など不要だ」「装飾に費用をかけるのは無駄だ」という猛烈な批判と抗議の声が上がったと推察されます。彼らの目には、工場の建築や製品のロゴマークに美を追求する行為は、無意味なものにしか映らなかったのです。すべてを否定されたかのように見える厳しい状況の中で、エミール・ラテナウ氏の心を支え、再び前を向く活力を与えたのは、彼が生涯を通じて愛し、自らの手で極めようとした「技術と芸術の完璧な融合」への揺るぎない確信でした。

彼は、周囲の批判に嘆き悲しむのではなく、無駄を削ぎ落とした機能的な美しさこそが、新しい時代の企業の基準になるはずだと、内なる指標をさらに力強く設定し直したのです。エミール・ラテナウ氏にとって、ペーター・ベーレンス氏と共に工場の設計図を引き、製品のフォルムが完璧に組み合わさっていく様と無言で対話することは、激動の時代を生き抜くための不可欠な生命維持装置だったと感じていたのかもしれません。彼は驚異的な精神力で改革を進め、生み出されるその優美な製品や建築は、徐々に人々の心を変容させていきました。

そして数々の製品が市場に出たとき、結果は明確な数値と人々の圧倒的な行動の変化として現れました。AEGの製品は、その卓越したデザインと機能性によって世界中で爆発的な売り上げを記録したのです。人々は、かつて無機質だと感じていた工業製品に美しさを見出し、生活の中に喜んでそれらを取り入れました。自らの心が震える構造の美を追求し、その驚きを社会の人々と共有すること自体が、彼自身の生きる意味の最大の喜びとなり、自らの行動を最も尊い形へと昇華させたのです。エミール・ラテナウ氏のこの情熱的な行動によって生み出された企業の在り方は、単なる一時的な成功という枠を超え、現在も世界の企業デザインの精神的なインフラとして残り、数え切れないほどの人々の心を動かし続けています。

効率性を超えた価値への視点|機能と美の境界線を優しく溶かす思考

アートやウェルビーイング指標を組織に取り入れようとする過程で、多くの人が無意識のうちに抱いてしまう、いくつかの捉え違いをしてしまうことがあります。ここで、ご自身の心をより自由に羽ばたかせるために、それらを優しく解きほぐしてみましょう。

よくある疑問の一つに、企業活動やオフィス環境は「機能的で効率的であればそれで十分であり、美しさなどの余分な要素は必要ない」というものがあります。しかし、全く気になさる必要はありません。人間の感情やエネルギーは、単に便利さや速さだけで満たされるほど単純なものではありません。効率を追求した結果、無機質で画一的な空間ばかりに囲まれてしまうと、私たちの心は徐々に生命の輝きを失っていきます。ある時期には機能性を重視することがあっても、別の時期にはただただ心が安らぐ美しい空間に身を委ねたいと願うことがあります。それはあなたが人間として自然な状態にあるという証拠です。ご自身の状態を厳しく評価するのではなく、今はこういう波の中にあるのだなと優しく受け入れる心のゆとりを持つことが大切です。

また、ウェルビーイングを高めるためには、常に前向きで完璧な環境を整えなければならないと思い込んでしまう方もいらっしゃいます。しかし、本当の心の豊かさとは、悲しみや迷いといった感情を排除することではありません。複雑な感情を自分の一部として安全に受け止め、そこからしなやかに立ち直るための行動を育むことこそが、豊かな人生の土台となります。

この、自己の内面と向き合い、激動の現実世界と美しい表現の世界のバランスを見事に保ち続けた人物がいます。20世紀初頭のアメリカにおいて、大火災という絶望的な状況から立ち上がり、世界的なグリーティングカードの会社を築き上げた経営者、J・C・ホール氏です。

J・C・ホール氏は、兄とともに設立した小さな会社が軌道に乗り始めた矢先、倉庫の大火災に見舞われ、全ての在庫と資産を失うという、企業存亡の危機に関わる極めて深刻な課題の連続に直面しました。すさまじい借金と重圧を背負い続ける中で、彼が自らの心身の調和を保ち、生きる意味を深めるために情熱を注いだのが、人々の心を結びつけるための「美しく温かいメッセージカード」を新たに創り出すことでした。

彼は、効率や合理性ばかりが優先されがちなビジネスの潮流に対して、人間の根源的な喜びを主張するように、次のような深い哲学を持っていました。彼は、失意のどん底にあっても、人々が互いを思いやり、感情を伝え合うための美しいツールがあれば、必ず道は開けると信じていたのです。

ここで、20世紀を代表するアメリカの偉大なデザイナーであり、建築や家具デザインの分野で歴史的な功績を残したチャールズ・イームズ氏の言葉をご紹介します。彼は、デザインの真髄についてこのように語っています。

「ディテールは単なるディテールではない。それらがデザインそのものを作るのだ」

チャールズ・イームズ氏のこの印象的な言葉は、私たちが人生や企業の大きな困難に直面した時、つい世間の常識や、他人が定めた評価基準にして、「正解とは何なのか」と頭の中で理屈を作り上げて、自らを直線的な窮屈な枠に押し込めてしまいがちになることへの警鐘でもあります。この言葉とJ・C・ホール氏の歩みは、そうした外部の指標や直線的な効率性を取り払い、ただ自らの魂が本当に求めているものは何なのか、対象の細部が放つ命の輝きと自分の想像力がどう響き合っているのかを、自分自身の内なる道しるべに照らし合わせて深く見つめることの重要性を教えてくれます。

ご自身の感性を磨き、理屈を手放して美しいものに直接触れ、心の状態を確かめることは、決して特別なことではありません。概念や数値にとらわれず、目の前の美しさと純粋に対話するその経験は、あなた自身の人生をより豊かな方向へと導き、本当の生きる意味を見出すための最も着実で素晴らしい行動となるのです。

豊かな未来を形作る美しい出発点|日常の風景に命の輝きを見出す方法

ここまで、表現の力がもたらす素晴らしい恵みと、企業の活動を通じて心と行動と環境が調和するウェルビーイングの指標についてお話ししてまいりました。今回の内容を、ご自身の生活に定着させるための重要な視点を3つに集約いたします。

思考を手放し、感覚を信頼すること:組織の美しい理念や造形物に触れたとき、正解を探すのではなく、ご自身の心がどう動いたかを1番に尊重してください。その微かな心の震えが、命のエネルギーの源泉です。

日常のささやかな瞬間に美を見出すこと:特別な場所へ行かなくとも、毎日の職場の環境の中にある光の入り方や備品の色彩に意識を向けることで、世界は驚くほど豊かな表情を見せてくれます。

ご自身の感情を否定せず、すべてを肯定すること:ポジティブな感情も、ネガティブな感情も、すべてがあなたという素晴らしい存在を形作る大切な要素です。表現を通じた行動によって、ありのままの自分を優しく抱きしめてあげてください。

これらの視点を日常に落とし込むための、今すぐにできるささやかな行動の具体案をご提示いたします。例えば、明日職場に到着された際、ご自身のデスクの上に置かれた愛用のペンやノートの質感を、ただ10秒間だけ無言でそっと指先でなぞってみるという実践が考えられます。複雑な思考は一旦手放し、それがご自身の仕事を支え、これまでの努力を共にしてきたという温かな事実だけを真っ直ぐに受け取るのです。この極めてささやかな行動への没入が、意識を今この瞬間に引き戻し、生命のエネルギーを優しく満たし始める素晴らしいきっかけとなるはずです。

次に、自分自身の持って生まれた才能や役割と向き合い、人生の深い意味を見出す力を教えてくれる、世界中で愛される名作映画『幸せのちから(原題:The Pursuit of Happyness)』の中に登場する素晴らしい名言をご紹介します。事業に失敗し、ホームレスにまで転落しながらも、幼い息子を守り抜き、最後には大きな成功を掴み取る主人公のクリス・ガードナー氏は、息子に向かって力強くこう語りかけました。

「夢があるなら、それを守り抜け(You got a dream... You gotta protect it.)」

この短い言葉は、私たちが人生の転機や大きな変化の時期において、何か役に立つことや論理的な成果ばかりを求めようとして苦しむとき、私たちが信念を持って環境を整え、夢という内なる美しさを守り抜く行動を起こすことそのものが、すでに大きな価値を持っているという真理を鋭く突いています。

企業の成長も芸術も、何か実用的な意味だけがあるから素晴らしいのではありません。心が震えるほどの美しさや喜びを込めて場を創り上げ、夢を守り抜けば、そこに魂が共鳴し、人が集まってくるのです。ご自身の心が震えるような喜びを見つけ、その感覚を誰よりもご自身が信頼してあげること。それこそが、美とウェルビーイングの指標がもたらす最高の恩恵であり、私たちが目指すべき豊かな人生の姿に他なりません。

そして、あなたのこれからの旅路にさらなる彩りを添える、素晴らしい場所を1つご紹介させてください。デンマークのオーフスという都市に位置する「アロス・オーフス美術館」です。

この場所の最大の特徴は、北欧最大級の規模を誇る広大な空間の上に、デンマーク系アイスランド人の芸術家であるオラファー・エリアソン氏が手がけた「Your rainbow panorama(あなたの虹色のパノラマ)」と呼ばれる、直径52メートルにも及ぶ巨大な円形のガラスの回廊が設置されている点にあります。美しいレンガ造りの街並みの上に突如として現れるこの光の輪は、人間の創造力と自然の光が完璧なバランスで共存しています。

さらに素晴らしいのは、この円形の回廊そのものが持つ色彩の美しさです。ガラスは虹の全スペクトルで彩られており、回廊の中を歩きながら外の景色を眺めると、街並みが赤、黄、緑、青といった様々な色に染まって見え、歩みを進めるごとに建物全体から圧倒的な生命力を放っています。内部には広大な展示室が広がり、古典から現代まで数々の見事な作品が並び、訪れるたびに全く異なる表情を見せてくれます。

圧倒的な人間の創造力が生み出した光の芸術と、そこに内包される北欧の温かなエネルギー。この2つが完璧に融合したアロス・オーフス美術館の空間に足を踏み入れると、日常の概念は心地よく打ち砕かれ、自分自身と深く向き合うための極上の時間が訪れます。建物の屋上に設置された虹色の回廊をゆっくりと歩きながらオーフスの街を見渡すだけで、心が洗われ、生命のエネルギーが優しく満ちていくのを感じるはずです。心と体が本来の調和を取り戻し、生きる意味を確かめるための、一生に一度は訪れていただきたい素晴らしい場所です。

最後に、あなたへ大切なメッセージをお伝えします。

 

愛と使命を両立するあなたへ。

私たちがこの世に生まれてきた理由は、

決して苦しんだり、人を恨んだり悲しんだり、傷つけ合ったりするためではありません。

命とは、喜びを味わうために生まれてきたものです。

命の温かさを感じ、知り、「生きててよかった」とほっとして、安心してニコニコ笑うために生まれてきたのです。

私たちは、絶対的に今世の命を楽しむべきなのです。

『愛のある場所でこそ、人は生きる力を得る。』

『人生とは、喜びという宝物を探す旅である。』

『温かな感情は体温を上げ、人を幸せへ導く。』

どうぞ忘れないでください。

『あなたは、神様がつくった最高傑作』です。

あなたの命が、これからも喜びというパワフルなエネルギーで満たされ、温かな笑顔とともに輝き続けることを心から願っています。

私は、「人は幸せになるためにのみ、この世に送り出された」という揺るぎない確信を持ったアーティストです。

愛や喜びは、抽象的な概念などではなく、私たちの「生命維持に不可欠な根源」だと考えています。

だからこそ、私のアートやメッセージには、あなたの存在そのものを絶対的な価値として全肯定するエネルギーを込めています。

あなたがいつも、大いなる愛と光に守られていますように。

そして、あなたの大切な命の時間が、たくさんの幸運と共にありますように。

 

nao

【参考情報、引用元】

  • IDEAS FOR GOOD(バックミンスター・フラー)
  • Herman Miller(D.J. De Pree)
  • Herman Miller(About Us)
  • AXIS Web Magazine(イタリア・オリベッティ社の栄枯盛衰をたどる展覧会)
  • Pen Online(デザインを経営資源としたオリベッティ)
  • ユネスコ世界遺産センター(Ivrea, industrial city of the 20th century)
  • AEG(Die Geschichte der AEG)
  • Deutsches Historisches Museum(LeMO Biografie - Peter Behrens)
  • Hallmark Corporate(About Us)
  • Eames Office(Quotes)
  • 映画.com(幸せのちから)
  • ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(幸せのちから)
  • VisitAarhus(ARoS Aarhus Art Museum)
  • ARoS(Your rainbow panorama)

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