BUSINESS ART ― Clinic
待合室で過ごす時間のために。
病院やクリニックに絵を飾る取り組みは「ホスピタルアート」と呼ばれています。
待合室は、さまざまな気持ちを抱えた方が過ごす場所です。院長・オーナーの方が大切にしている想いを伺い、その院のための一枚を描きます。
待っている時間は、不安になりやすい時間
診察や治療を待つ時間は、多くの人にとって落ち着かない時間です。体の不安を抱えたまま、知らない人と同じ部屋で、名前を呼ばれるのを待つからです。だからこそ、待合室で目に入るものには意味があります。
「何が見えるか」で、回復が変わった
アメリカの研究者ロジャー・ウルリッヒさんは、1984年に学術誌『Science』で、こんな結果を発表しました。胆のうの手術を受けた患者さん46人(23組)を、窓から木々が見える部屋と、レンガの壁しか見えない部屋に分けてくらべたところ、木々が見える部屋の患者さんは、入院日数が平均7.96日で、壁の部屋の8.70日より短くなりました。
看護記録に書かれた「つらそう」「励ましが必要」といった記録も、壁の部屋では1人あたり3.96件、木々の部屋では1.13件でした。術後2〜5日目に使った強い痛み止めの回数も、木々の部屋のほうが少なかったそうです。
この研究は、「目に入るものが、心と体の状態に関わる」ことを示したものとして、病院の建築やデザインの考え方に大きな影響を与えました。
待合室にアートを飾った研究
アメリカ・ヒューストンの2つの病院の救急外来の待合室では、アートを飾る前と後で、待っている人の様子をくらべる調査が行われました(ウパリ・ナンダさんら)。飾る前と後でそれぞれ30時間ずつ観察したところ、飾ったあとは、そわそわと落ち着かない様子が目に見えて減り、待っている人どうしの会話が増えました。このとき飾られたのは、自然を描いた穏やかな作品です。
待合室の絵を選ぶときに
2つの研究から言えるのは、待合室の絵は「目立つこと」より「見る人が安心できること」が大切だということです。クリニックのご依頼では、院長先生がどんな想いで患者さんを迎えているのかを伺い、その想いと、待っている方が安心できる色を合わせて一枚にします。
絵を見たあと、血圧が下がった
イタリア・ローマ第三大学のステファノ・マスタンドレアさんらは、77人を3つのグループに分け、美術館で絵を見る前と後の血圧と心拍数を測りました(2019年、学術誌『Arts & Health』)。風景や人物など、形のある絵(具象画)を見たグループでは、多くの人の最高血圧がはっきりと下がりました。
アートは、心と体の健康を支える
世界保健機関(WHO)の欧州地域事務局は2019年、3,000を超える研究の結果から、アートは病気の予防や健康づくり、病気の治療やケアに大きな役割を果たすとまとめました。
ロンドン大学(UCL)が50歳以上の6,710人を14年間追いかけた研究では、美術館やギャラリー、演劇、コンサートに数か月に一度以上ふれていた人は、まったくふれていない人より、追跡期間中に亡くなるリスクが31%低くなっていました(2019年、学術誌『BMJ』)。
どんな絵になりますか
ご依頼主さまとお話しし、なぜこの事業を始めたのか、大切にしている価値観、これから届けたい未来を伺います。
お話のなかで何度も出てくる言葉や想いを拾い、色・形・光にして、世界に一枚の原画にします。
完成した絵には「作品に添えるレター」をお付けします。なぜこの色なのか、何を込めたのかを言葉でも残すものです。
飾っていただいている場所
KANEDA鍼灸マッサージ(山形県上山市)
上山市朝日台にある、鍼灸とマッサージのお店です。国家資格を3つ持つ金田先生が施術を担当していて、上山のお店での施術のほか、出張での施術も行っています。
姿勢を画像で見ながら、いまの体の状態をていねいに説明してくれるのが、このお店ならではのところです。朝早くから夜まで、日曜・祝日も受け付けています。
口コミサイト「エキテン」では評価4.65・口コミ73件(2026年10月時点)。口コミには、こんな言葉が並んでいます。
「なぜ痛みが出るか、予防法とケア法まで丁寧に教えて頂きました」
「人見知りの自分でもとても話しやすい方でした」
「通い始めて7年になるようです」
― エキテン「KANEDA鍼灸マッサージ」の口コミより
料金・お届けまで
ご相談からお届けまでは、約2か月が目安です。
¥239,000〜(額装込み)
サイズ別の一覧は 料金とサイズのページ に、制作の流れや作品の使い方による料金の目安は BUSINESS ART のページに掲載しています。
関連する読みもの
- わたしの絵を飾ってくださっている場所 ― 上山の鍼灸院と、石垣島・川平のお宿
- ホスピタルアートのこと ― 病院にかかる絵が働くとき
- アートと医療 ― 臨床美術と芸術療法のこと
- 絵を一枚、暮らしに置くこと ― アートと心の状態の関係
【参考にした情報・引用元】
Ulrich, R. S.(View through a window may influence recovery from surgery/Science, 1984)
The Center for Health Design(Impact of Visual Art on Patient Behavior in the Emergency Department Waiting Room)
Mastandrea ほか(Visits to figurative art museums may lower blood pressure and stress/Arts & Health, 2019)
WHO欧州地域事務局(What is the evidence on the role of the arts in improving health and well-being? A scoping review, 2019)
UCL(Theatre and museum trips linked to living longer, 2019)
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