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時代を彩る新たな文化の拠点と心を満たす光の探求
私は、ご自身の生きがいや生きている意義を大切にし、より自分らしい人生を心から楽しみたいと願う皆様に向けて、表現を通じた温かなエネルギーをお届けしております。私たちは誰もが、愛のある場所で生きる力を得て、喜びという宝物を探す旅を続けています。
日々、私たちの心を満たし、生活に鮮やかな彩りを与えてくれるような素晴らしい出来事が各地で生まれています。ここで、表現の世界がもたらす嬉しいニュースを3つご紹介いたします。
1つ目は、2024年11月2日、東京都中央区京橋に超高層複合ビルであるトダビルディングが開業を迎えたという喜ばしい出来事です。地下3階、地上28階建てのこの新しい施設の低層部には、芸術文化を体感できるエリアが設けられています。特に注目すべきは、広場やエントランスロビーで展開される「エーピーケー・パブリック」というプログラムです。オフィスで働く人々や街を歩く人々が、日常の動線の中でごく自然に現代の素晴らしい表現に触れることができるよう設計されています。都市の機能と表現の力が融合し、人々の心にゆとりと活力を与える新たな拠点が誕生しました。
2つ目は、2024年6月1日、神奈川県横浜市のみなとみらい線新高島駅の地下に、新たな芸術複合施設であるアートセンター・ニューがオープンしたという心弾むニュースです。駅の中の巨大な空間を舞台に、新しいとは何かを様々な角度から模索するための拠点として設立されました。第1弾となるグランドオープン記念展覧会では、多彩な表現者たちが参加し、私たちに新しい価値観や視点を提示してくれました。都市の交通の中心という日常の動線上に、人々の知的好奇心を大いに刺激し、日常の風景を全く新しい視点で見つめ直す素晴らしい機会が提供されています。
3つ目は、2024年12月12日、栃木県宇都宮市の大谷町において、かつての観光施設を改修した複合施設である大谷グランド・センターがプレオープンを迎えたという素晴らしい知らせです。大谷石の産地として知られるこの地に残されていた広大な空間を活かし、現代の気鋭の表現者による常設作品が展示されるとともに、地元の豊かな食材を楽しめるレストランやカフェが併設されました。土地の歴史と現代の表現の力が見事に融合し、人々の心に温かな活力を与える新たな交流の拠点が誕生したことは、現代社会において極めて大きな価値を持ちます。
今、この文章をご覧になっているあなたは、ご自身の人生において生きがいや生きている意義、そして喜びや感動をとても大切になさっていることでしょう。日々の生活の中で、よりご自分らしい人生を心から楽しみたいと願い、目に見えない心の世界と、目の前にある現実世界の両方を大事にしながら歩んでおられるはずです。ご家族や周囲の方々への愛情を深く持ち、行動力を持って毎日を過ごされていることと思います。
しかし、目まぐるしく変化し、効率や成果ばかりが優先されがちな社会の中では、ふと立ち止まったときに、ご自身の本当の感情がどこにあるのか、迷ってしまう瞬間もあるかもしれません。誰かのために尽くし、社会的な責任を果たすあまり、ご自身の心が求める純粋な喜びをつい後回しにしてしまうこともあるのではないでしょうか。
この記事をお読みいただくことで、あなたはご自身の中にすでにある豊かな感性に気づき、日常の何気ない瞬間に数え切れないほどの感動を見出すことができるようになります。アートとウェルビーイングの深いつながりを知ることは、あなたの毎日をより温かく、彩り豊かなものに変える最高のきっかけとなるはずです。
フリードリヒ・ニーチェ氏は、19世紀のドイツを代表する哲学者であり、独自の思想で後世に多大な影響を与え、数多くの表現作品を深く愛した人物です。彼は表現が持つ根源的な力について、このような名言を残しています。
「芸術は、人生の偉大な刺激剤である」
この言葉は、彼が人間の生の本質を見つめ、困難な現実を乗り越えるために何が最も必要かを思索した背景から生まれました。彼は、論理や理性だけでは人間の心は乾ききってしまい、生命の躍動感を保つためには、心を震わせる圧倒的な美しさや感動が絶対に不可欠であると確信していました。私たちの人生も同様に、心を揺さぶる美しい刺激を受け取ることで、本来の調和と温かなエネルギーを取り戻し、究極の豊かさへと至るのです。
命のエネルギーが交差する豊かな空間の成り立ち
私たちがより良く生きるための基盤となるアートとウェルビーイングは、決して難しい理論や一部の専門家だけのものではありません。それは、私たちの心臓の鼓動や呼吸と同じように、生きていくために不可欠な生命エネルギーの循環そのものです。美しい表現に触れることで、私たちは自分自身の内側にある感情と対話し、これまで気づかなかった心の声に耳を傾けることができます。そして、心身が完全に満たされた状態へと導かれていくのです。
美しさがもたらす再生の物語
マルク・シャガール氏は、20世紀を代表する偉大な画家であり、「愛の色彩」で世界的な名声を築き上げ、青年期にはパリの異文化の中で数々の前衛的な表現と深く交わり、芸術を愛した人物です。彼が表現の力によっていかにして絶望から立ち直り、世界中に喜びをもたらしたかをご紹介いたします。
彼は、帝政ロシア(現在のベラルーシ)にあるヴィテブスクという町で、つましいユダヤ人の家庭に生まれました。幼い頃から、木造の家々や動物たち、そしてバイオリンの音色など、故郷の豊かな文化と日常の風景に囲まれて育ち、素朴でありながらも生命力にあふれる造形に対する類まれな感性を養いました。彼は家業を継ぐことを望む両親の期待とは裏腹に、心の中には常に「美しいものをキャンバスに表現し、それらと触れ合いたい」という情熱が燃え続けていました。
1910年、20代前半だったシャガール氏は、故郷を離れて芸術の都パリへと渡ります。彼は「ラ・ルッシュ(蜂の巣)」と呼ばれる若い芸術家たちの集合アトリエに身を置き、そこで世界中から集まった気鋭の表現者たちと積極的に交流し、互いの才能を刺激し合いました。彼にとって、キュビスムなどの新しい表現の息吹に触れ、仲間たちと美しさについて語り合いながら独自の画風を模索する時間は、まさに心身が満たされる究極の喜びでした。
喪失を越えて生み出された生命の輝き
しかし、二つの世界大戦やロシア革命、そして激しい迫害が彼の人生を直撃し、故郷からの亡命を余儀なくされます。さらに1944年、アメリカでの過酷な避難生活の中で、最愛の妻であり最大のミューズであったベラを感染症で突然亡くし、シャガール氏自身も深い暗闇に包まれました。筆を持つことすらできなくなり、深い絶望と喪失感の日々の中で、彼を再び光の射す場所へと救い出したのは、やはり表現の力でした。彼は亡き妻への愛や思い出をキャンバスに向かって描き始めることで、少しずつ色彩の世界へと足を踏み入れていったのです。
ご自身の深い悲しみや喪失感を、絵画という行為を通じて外界へと表現し続けることで、彼は少しずつ心身の調和を取り戻していきました。キャンバスの上に美しい「シャガール・ブルー」をはじめとする鮮やかな色彩を重ねるとき、彼の中にある命のエネルギーは再び温かく循環し始めたのです。
過酷な時代を乗り越えた戦後、彼は南フランスに定住し、絵画だけでなくステンドグラスやオペラ座の天井画など、壮大なスケールの作品を次々と発表します。空を浮遊する恋人たちや、花束、色鮮やかな動物たちが特徴のその表現は、「愛の画家」と称され、後に世界中を魅了することになります。当時、戦争の惨禍により人々は長らく深い心の傷を負っていました。シャガール氏が発表した優雅で幻想的な色彩は、単なる新しい絵画の提案にとどまりませんでした。それは、戦争や迫害によって奪われていた人々の愛や喜び、そして生きる希望を全面的に肯定し、取り戻すための壮大な表現だったのです。
シャガール氏の歩みは、表現が持つ力が単なる視覚的な美しさを超え、人々の心を癒やし、社会全体を前向きなエネルギーで包み込むという事実を見事に物語っています。私たちが美しいものに惹かれ、それに心を震わせるとき、そこには作者の情熱と私たちの命のエネルギーが温かく交差する空間が生まれています。表現を通じて自分自身の感情を大切にし、それを外界へと解き放つこと。これこそが、心の調和をもたらす最も確実な道筋なのです。
日常の中で五感を開き、豊かなエネルギーを受け取る段階的な歩み
それでは、この豊かなエネルギーをご自身の日常に取り入れていくためには、どのようにすればよいのでしょうか。複雑な準備や専門的な知識は一切必要ありません。大切なのは、ご自身の感覚に優しく意識を向けるという、ごく自然な段階を踏むことです。
最初の段階は、ご自身の現在の身体的な感覚に意識を向けることです。私たちは日々の忙しさの中で、頭の中だけで物事を処理しようとしてしまいます。まずは、足の裏が地面に触れている感覚や、ご自身の体温、呼吸の深さに気づくことから始めます。次の段階は、五感を意図的に開くことです。目の前にある風景の色彩や、耳に届く音を、言葉で評価せずにただ受け取ります。そして最後の段階は、正解を求める思考を手放すことです。
ジャン・シベリウス氏は、19世紀末から20世紀のフィンランドで活躍し、歴史に残る数々の美しい旋律を生み出した偉大な作曲家です。彼が、この「正解を手放し、感覚を開く」という過程をいかにして体現したかをご紹介いたします。
知性を手放し、圧倒的な自然に身を委ねる シベリウス氏は、ヘルシンキやベルリン、ウィーンなどで高度な音楽教育を受けました。彼は卓越した技術と知識を持ち、当時のヨーロッパ音楽界における厳格な形式や最先端の音楽理論(当時の「正解」とされるもの)を完全に理解し、自らのものとしていました。 しかし、彼が音楽家としてさらに深い表現に到達し、彼自身の心を完全に解放する大きな転機となったのは、都市の喧騒から離れ、ヤルヴェンパーの豊かな森と湖のそばにある邸宅「アイノラ」へと移り住んだことでした。
そこには、彼がこれまで過ごしてきた洗練された都市の生活や、当時の主流であった複雑な音楽のルールとは全く異なる、野生のままの圧倒的な自然のエネルギーが存在していました。 特に彼を魅了したのが、1915年の春に訪れたある出来事です。凍てつくようなフィンランドの空を、16羽の白鳥が力強く羽ばたきながら頭上を舞っていく光景。シベリウス氏は、その大自然の力強さと神秘的な美しさに完全に心を奪われました。冷たい風が吹き抜け、白鳥たちの鳴き声が響き渡る中、彼はただその場に立ち尽くしました。
直感が導く究極の調和
この瞬間、彼は頭の中にあった「当時の前衛的で複雑な音楽の理屈」を完全に手放しました。ただ目の前にある巨大な自然のエネルギーを五感すべてで受け止め、その感動をそのまま音符に変換したのです。彼はその日の日記に「神よ、なんという美しさだ!」と興奮気味に書き残し、後に交響曲第5番の終楽章を飾る「白鳥の賛歌(スワン・コール)」と呼ばれる壮大なホルンの旋律を一気に構想しました。それは、力強く羽ばたく鳥の命の躍動と、フィンランドの雄大な情景を見事に表現した、生命力に溢れる音楽でした。
シベリウス氏がこの名曲を生み出すことができたのは、彼が当時のヨーロッパの複雑な音楽理論に縛られず、ご自身の直感を信じ切ったからです。圧倒的な自然を前にして、頭で意味や正解を探すのではなく、ただ心が大きく震えるという純粋な感情に身を委ねました。この実践は、彼自身の内面を豊かに満たすとともに、その音楽を聴くすべての人々に、深い森や湖畔に立っているかのような深い感動と心の調和をもたらすことになったのです。
私たちの日常においても、美しいものに触れる際、「この作品の歴史的背景を正しく理解しなければならない」「専門家が評価しているのだから素晴らしいと感じなければならない」と肩に力を入れてしまうことがあります。意味や正解を探そうとするほど、顕在意識が働きすぎてしまい、心が窮屈になってしまいます。しかし、シベリウス氏が大自然の迫力をそのまま受け入れたように、私たちもただそこにある色彩や形、音の響きを全身で受け止め、「好きだ」「心地よい」と感じる直感だけを大切にすればよいのです。その純粋な感情を肯定することこそが、感覚を開き、豊かな人生を築く土台となっていきます。
表現との対話がもたらす行動の変容と社会の調和
アートとウェルビーイングがもたらす変化は、個人の内面にとどまらず、他者との温かな繋がりや、社会全体の調和を生み出します。表現を通じた感動は、言葉だけでは伝えきれない深い共感を呼び起こし、私たちの脳や身体に明確なプラスの変化をもたらすことが、近年の世界的な研究によって証明されています。

美しさが活性化させる脳内の喜びの回路
セミール・ゼキ氏は、英国のロンドン大学において「神経美学」という新しい分野を牽引する世界的な神経生物学者です。彼らの研究チームは、私たちが美しいものに触れたときの脳の働きについて、非常に画期的な事実を明らかにしました。
ゼキ氏らの研究チームは、人々に様々な絵画や音楽といった表現を見聞きさせ、その際の脳の血流や活動を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて詳細に測定しました。その結果、極めて驚くべき事実が判明したのです。人々がその表現を「美しい」と感じた瞬間に限って、脳の前頭葉にある「内側眼窩前頭皮質(ないそくがんかぜんとうひしつ)」という特定の部位の活動が、最大で10パーセントも増加することが確認されました。
この内側眼窩前頭皮質という場所は、私たちが美味しいものを食べて深い満足感を得たときや、愛する人と触れ合っているときなど、生物の根源的な欲求や快感に関わる場所でもあります。さらに興味深いことに、この部位は単なる視覚や聴覚の刺激だけでなく、誰かが人助けをしている姿を見るなど、「道徳的な美しさ」や「深い愛情」を感じたときにも同じように強く活動することが分かっています。
この現象が意味することは、非常に重大です。私たちが心から美しいと感じる表現に出会ったとき、私たちの脳はそれを単なる外部の情報として処理するのではなく、生きる喜びや深い愛情と全く同じレベルの生命エネルギーとして直接受け取っているのです。美しさに感動する瞬間、私たちは世界と自分が完全に調和するという、至福のウェルビーイング状態を経験しています。表現の力は、このように私たちの脳の最も深い部分にアクセスし、命のエネルギーを根本から活性化させる力を持っているのです。
人間の尊厳を守る美しき実践
この科学的な事実が、現実の社会でどれほど巨大な行動の変化をもたらすかを示す、現代の素晴らしい実例をご紹介いたします。イタリアのウンブリア州にある美しいソロメオ村を舞台に、世界的なアパレルブランドを築き上げた経営者、ブルネロ・クチネリ氏のエピソードです。
クチネリ氏は農村に生まれ、若い頃に父親が過酷な環境の工場で働き、尊厳を傷つけられて涙ぐんで帰ってくる姿を見て深く心を痛めました。彼はその経験から、「人間の道徳的、そして経済的尊厳を守るために一生働きたい」という強い決意を抱き、「人間主義的資本主義」という独自の理念を掲げてカシミヤ製品の事業を起業しました。
彼は単に利益を追求するのではなく、妻の故郷である中世の古城が残るソロメオ村全体を買い取り、何十年もかけて美しく修復して本社を構えました。彼は従業員たちのために、村の中に美しい劇場や図書館、そして伝統技術を伝える職人学校を創設しました。従業員たちは、大きな窓から美しいウンブリアの自然の風景が見える清潔な工房で働き、家族と過ごす時間を何よりも大切にできるよう、朝8時から夕方17時30分までの適正な労働時間が厳格に守られています。業務時間外のメールや電話のやり取りも禁止されています。
この試みは、働く人々の心に劇的な変化をもたらしました。日々、美しい環境と表現に触れ、脳内の喜びの回路を活性化させた彼らは、自分自身が価値ある人間として扱われているという絶対的な安心感と誇りを取り戻しました。疲労感は和らぎ、従業員同士の温かな対話とコミュニケーションが自然と生まれました。結果として、クチネリ氏の企業では職人たちの想像力が最大限に高まり、世界中から愛される極めて高品質な製品が生み出され続け、高い営業利益率を維持しながら、離職率はほぼゼロに等しいという、企業として圧倒的な大成功を収めることになったのです。
この物語が示すように、表現との対話は、私たちに「今の自分をそのまま肯定してよいのだ」という絶対的な安心感を与えてくれます。その安心感が土台となることで、私たちは他者との関係性をより豊かなものに発展させ、社会の中で前向きに行動していく力を得ることができるのです。
自由な心を阻む思い込みを手放し、純粋な感情を肯定する視点
表現や精神性を日常に取り入れ、ウェルビーイングを高めようとする過程において、多くの方がご自身の心に無意識のブレーキをかけてしまうことがあります。「常に前向きで明るい感情を保たなければならないのではないか」「悲しみなどのネガティブな感情を抱くことは、心の調和が乱れている証拠ではないか」と、自分自身を厳しく律してしまうのです。
しかし、本当の心の豊かさとは、悲しみや怒り、迷いといった複雑な感情を無理に消し去ることではありません。それらの感情を自分自身の1部として安全に受け止め、しなやかに立ち直る力を育むことこそが、心身の調和の本来の役割です。ロンドン大学のゼキ氏の研究でも、悲しさや苦しさを伴う表現から感じる「切なくも美しい」という感性もまた、喜びと同じように脳の内側眼窩前頭皮質を強く活性化させることが証明されています。
また、「美しさを本当に楽しむためには、専門的な知識や高度な教養が不可欠であり、完璧な解釈をしなければならない」という思い込みも頻繁に見受けられます。歴史的な背景を知ることは確かに有意義ですが、それは必須条件ではありません。最も大切なのは、知識ではなく「心がどう反応したか」という事実に尽きます。あなたの胸が微かに高鳴ったり、逆に涙が溢れそうになったりしたのなら、それはあなたの感性が世界と完璧に共鳴した証拠なのです。
全体を俯瞰することで生まれる温かなユーモア
ここで、イギリス出身であり、喜劇王として世界中から愛された俳優であり映画監督でもあるチャールズ・チャップリン氏の素晴らしい言葉をご紹介いたします。
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」
チャップリン氏は、幼少期のロンドンにおいて極度の貧困を経験し、母親が重い精神疾患を患って施設に収容されるなど、極めて過酷な環境で育ちました。彼は自らの人生の悲哀や痛みを隠すことなく、それを表現の源泉としてスクリーンに映し出しました。目の前にある1つの出来事だけを拡大して見れば、それは耐え難い苦しみかもしれません。しかし、少し視点を引き、人生という壮大な物語全体を見渡したとき、その出来事もまた豊かな彩りの1つとして、温かなユーモアや喜びに包まれることを彼は誰よりも知っていたのです。
私たちは完璧な鑑賞者になる必要も、完璧な人間になる必要もありません。知識が足りないのではないか、自分の感じ方が間違っているのではないかと恐れる必要は一切ないのです。困難や心の痛みに直面したときこそ、チャップリン氏のようにほんの少し視点を引き、ご自身の人生全体を愛おしく眺めてみてください。
ご自身の陰の部分や、不完全な部分を完全に肯定できたとき、人は初めて、心からの純粋な喜びを放つことができるようになります。意味や正解を探すのではなく、ご自身の心が感じるままに身を委ねること。それこそが、心を自由に羽ばたかせ、生きる喜びを最大限に味わうための最も確かな道筋なのです。
命の喜びを循環させる美しい生き方への新たな一歩
これまでの内容を振り返り、私たちが毎日をより豊かに生きるための重要な視点を3つに集約いたします。
1つ目は、美しい表現に感動する瞬間、私たちの脳内では喜びを司る領域が特異的に活性化し、命のエネルギーの温かな交流が生まれることで、本来の心の調和を取り戻すことができるということです。
2つ目は、知識や理屈を手放し、ただ「美しい」と感じるご自身の5感と直感を徹底的に信じ抜くことが、心を自由に解放する最大の鍵となるということです。
3つ目は、ご自身の中にある不完全さや痛みの感情を決して否定せず、それを受け入れることで、やがて光り輝く喜びへと転換していくことができるという点です。
明日からすぐに実践できる小さな行動として、このようなことをご提案します。今日、ご自宅の椅子に腰を掛けた際、ご自身の両手を太ももの上にそっと置き、そのまま10秒間だけ目を閉じてみてください。そして、手のひらの重みと、そこから伝わってくるご自身の体温の温かさに全神経を集中させるのです。この極めてささやかな行動が、あなたの意識を今この瞬間に引き戻し、生命のエネルギーを優しく満たし始める素晴らしいきっかけとなります。
ここで、世界中で愛され続け、多くの人々に感動を与えたイタリアの名作映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の中から、主人公サルヴァトーレを温かく導いた老映画技師アルフレード氏の素晴らしい言葉をご紹介いたします。
「自分のしていることを愛せ、子供のとき自転車を愛したように」
この言葉は、私たちが成長し、大人になるにつれて忘れてしまいがちな、純粋で無邪気な愛情の尊さを教えてくれます。誰かの評価や利益のためではなく、ただ好きだから夢中になる。その真っ直ぐな心のあり方こそが、私たちの人生を最も輝かせるエネルギーなのです。私たちの日常は、二度と繰り返すことのできない尊い瞬間の連続です。その1日1日を、表現の力を借りて味わい尽くすことこそが、人生という旅を最高に楽しむ方法なのです。
最後に、日常の喧騒から離れ、ご自身の心を整えるためにおすすめしたい特別な場所をご紹介いたします。大分県大分市の中心部に位置する「大分県立美術館」です。
この美術館は、世界的に活躍する建築家の坂茂氏によって設計され、街に対して完全に開かれた画期的な文化施設として知られています。従来の閉ざされた美術館のイメージとは異なり、建物の1階部分は開閉できる巨大なガラスの水平折戸となっており、これを開けると美術館が街と一体化し、人々が自由に行き来できる縁側のような空間となるよう工夫されています。
館内に一歩足を踏み入れると、大分県の伝統工芸である竹細工をイメージさせる美しい杉の木組みの天井が広がり、訪れる人を温かく包み込んでくれます。巨大な吹き抜け空間であるアトリウムには、現代の表現者たちによる作品が展示されており、これらは無料で気軽に鑑賞することができます。陽の光がふんだんに降り注ぐ明るい空間を歩いているだけで、心が自然と解放され、5感が研ぎ澄まされていくのを感じるはずです。
さらに、この美術館が心身の調和に最適である理由は、その圧倒的な居心地の良さにあります。館内には、大分県の豊かな食材を使用した料理が楽しめるカフェが併設されており、作品の余韻に浸りながらゆったりとした時間を過ごすことができます。床には大分県産の石が採用され、スタイリッシュでありながら木の温もりを感じられる椅子や机などの家具が随所に配置されており、長時間滞在しても決して疲れることがありません。
作品と向き合い、その後にお茶をいただきながらご自身の内側に湧き上がった感情を見つめ直す。この一連の体験は、まさにあなたの心身を最高に満たされた状態へと導く、至福の実践の場となるはずです。ぜひ、ご自身の命のエネルギーを満たすための特別な時間を過ごしに、足を運んでみてください。

最後に、あなたへ大切なメッセージをお伝えします。
愛と使命を両立するあなたへ。
私たちがこの世に生まれてきた理由は、
決して苦しんだり、人を恨んだり悲しんだり、傷つけ合ったりするためではありません。
命とは、喜びを味わうために生まれてきたものです。
命の温かさを感じ、知り、「生きててよかった」とほっとして、安心してニコニコ笑うために生まれてきたのです。
私たちは、絶対的に今世の命を楽しむべきなのです。
『愛のある場所でこそ、人は生きる力を得る。』
『人生とは、喜びという宝物を探す旅である。』
『温かな感情は体温を上げ、人を幸せへ導く。』
どうぞ忘れないでください。
『あなたは、神様がつくった最高傑作』です。
あなたの命が、これからも喜びというパワフルなエネルギーで満たされ、温かな笑顔とともに輝き続けることを心から願っています。

私は、「人は幸せになるためにのみ、この世に送り出された」という揺るぎない確信を持ったアーティストです。
愛や喜びは、抽象的な概念などではなく、私たちの「生命維持に不可欠な根源」だと考えています。
だからこそ、私のアートやメッセージには、あなたの存在そのものを絶対的な価値として全肯定するエネルギーを込めています。
あなたがいつも、大いなる愛と光に守られていますように。
そして、あなたの大切な命の時間が、たくさんの幸運と共にありますように。
nao
【参考情報、引用元】
- 戸田建設株式会社(アートに満ちた芸術文化の拠点として人と街をつなぐ超高層複合ビル「TODA BUILDING」が2024年11月2日(土)に 東京都中央区京橋に開業)
- 横浜市民ギャラリー(Art Center NEW)
- Tokyo Art Beat(横浜に新たなアートセンターが誕生。「Art Center NEW」が新高島駅地下1階に6月オープン)
- 大谷グランド・センター(大谷グランド・センター)
- 美術手帖(廃墟がアートと食の複合施設「大谷グランド・センター」として開館。YOSHIROTTEN初の常設作品も)
- 名言+Quotes(ニーチェの名言・格言)
- GIGAZINE(「美しさ」に強く感動すると外部刺激に反応しないはずの脳領域「デフォルトモードネットワーク」が活性化する)
- Proceedings of the National Academy of Sciences(The default-mode network represents aesthetic appeal that generalizes across visual domains)
- WORK MILL(ブランドと地域の「幸福な関係」ー ブルネロ クチネリ)
- Forbes JAPAN 公式サイト(森羅万象が調和した新しい時代を目指して ブルネロ・クチネリが唱える “人間主義的資本主義”の薦め)
- The Economic Times(Quote of the day by Charlie Chaplin: 'Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot')
- 映画.com(ニュー・シネマ・パラダイス)
- 大分県立美術館(OPAM)公式サイト(建築について・施設案内)
- Bunkamura(マルク・シャガール 愛をめぐる追想)
- 美術手帖(マルク・シャガール)
- 日本シベリウス協会(シベリウスの生涯と作品)
- Visit Finland(アイノラ、ジャン・シベリウスの家)




