制作と想い 安野光雅さんと、弱い色の強さ 絵本作家の安野光雅さん(あんの みつまさ)は、淡い水彩で、静かで、細部まで描き込まれた絵を残した人です。わたしが色を抑えることを考えるとき、思い出す作家です。42歳での絵本デビュー安野光雅さんは1926年、島根県津和野町に生まれました。戦後、小学校の代用教員を経て、1950年に美術教師として上京します。教師をしながら本...
制作と想い パウル・クレーさんと色 ― 「色彩と私はひとつだ」と書いた旅 画家のパウル・クレーさんは、色について考えるとき、わたしがいちばん思い出す人です。ある旅をきっかけに、色に対する感覚が大きく変わった人だからです。チュニジアへの旅1914年4月、クレーさんは画家仲間とともに北アフリカのチュニジアを旅しました。強い日ざしと、光にあふれた街の色。その体験の前と後で、クレーさんの色づかいは明...