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日常の風景を輝かせるアートとウェルビーイングの調和
美しい色彩や造形に心を寄せる皆様へ。私たちがこの世界で日々を過ごす中で、心に響く美しいものに触れ、自らの内なる創造性を表現することは、単なる気晴らしを越えた、非常に重要な意味を持っています。私は、「人は幸せになるためにのみこの世に送り出された」という揺るぎない確信を持ち、愛や喜びを生命維持に不可欠な根源と捉え、鑑賞者の皆様の存在そのものを絶対的な価値として全肯定するエネルギーを込めた作品やメッセージを発信し続けています。
近年、表現の力と人々の心身の健康がどのように結びついているのかを示す、素晴らしい催しが次々と公表されています。
1つ目は、2025年4月18日に開幕する、日本を代表するアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」に関するニュースです。15年目を迎える今回は「海の復権」をテーマに、新たに宇多津、志度・津田、引田の3エリアが加わり、計17会場へと規模を拡大します。特に注目されるのは、5月末に直島で開館する安藤忠雄設計の「直島新美術館」です。島々の風景に溶け込むアートを巡る体験は、訪れる人々に深い内省の時間を与え、自然と人間が共生する喜びを再確認させてくれます。
2つ目は、2025年3月14日に発表された、大阪・関西万博の会場内に設置されたアートプロジェクト「静けさの森インスタレーション」のニュースです。万博の喧騒から離れ、自然との共存を象徴するこのエリアには、オノ・ヨーコ氏の作品《Cloud Piece》などが設置されます。四叉路の泉のほとりで「空」という全人類共通の風景を見つめる体験は、国境や社会を超えたつながりを意識させ、平和への祈りと心身の平穏をもたらす場として大きな期待が寄せられていました。
3つ目は、2025年6月1日に横浜のみなとみらい線新高島駅地下1階にオープンした、新たな芸術複合施設「Art Center NEW(アートセンターニュー)」の知らせです。この施設は「新しさ」とは何かを問い直す場所として、駅という日常の導線の中に非日常の表現空間を創出しました。忙しく行き交う人々がふと足を止め、現代アートの鋭い感性に触れることで、硬直した日常の感覚を解きほぐし、都市生活における新たなウェルビーイングの形を提示しています。
これらの喜ばしい出来事が示すように、社会は今、物質的な豊かさだけでなく、心の満たされる状態を強く求めています。毎日を忙しく駆け抜け、ご家族や周囲への深い愛情を持ちながら責任ある日々を送っている皆様の中には、ご自身の人生の生きがいや生きている意義、喜び、感動を何よりも大切にしたいと願いながらも、どこかご自身の本当の気持ちを後回しにしてしまっている感覚を抱いている方がいらっしゃるかもしれません。より自分らしい人生を心から楽しみたい、日々の生活の中に色鮮やかな感動を取り戻したいというその願いは、命のエネルギーを循環させるために必要不可欠な欲求なのです。
この記事をお読みいただくことで、皆様の心の中に眠っている本来の感性が優しく呼び覚まされ、日常のあらゆる瞬間に創造的な喜びを見出すことができるようになります。視点が変わることで、いつもの風景が全く新しい輝きを放ち始めるでしょう。ここで、人生の喜びと創造性について、1つの言葉をご紹介します。
ヨハネス・イッテン氏は、20世紀を代表する教育者であり、近代デザインの礎を築いた「バウハウス」で色彩論を講じた伝説的な人物です。彼は表現すること、そして生きることの本質について、このような言葉を残しています。
「色彩は光の子であり、光は色彩の母である。色彩を愛する人々にとって、色彩はすべての喜びを語るものである」
イッテン氏のこの言葉は、私たちの周囲に溢れる色が、単なる視覚情報ではなく、光という生命の源から生まれた喜びそのものであることを教えてくれます。彼は学生たちに、技術よりもまず「心身を整え、自分の内なるリズムを感じること」を説きました。私たちが日常の中で、彼が説いたように光の変化や色彩の調和に新鮮な感動を見出すことができれば、その豊かな感性こそが心身を癒やす最高のアートとなり、ウェルビーイングを形作る確かな土台となっていくのです。
本質的な創造性の目覚めと心身の調和
創造性と生命力の豊かな交差点
創造性とは、特別な技術を持ったごく限られた人々だけのものではありません。それは、私たちが日々の生活の中で美しいと感じる心、新しい視点で物事を捉える力、そして自らの感情を素直に表現するエネルギーそのものです。そして、心身が完全に満たされ、自分自身の存在を絶対的に肯定できる状態こそがウェルビーイングの本質です。この2つが結びつくとき、私たちは日常のあらゆる瞬間に生命の歓喜を見出すことができるようになります。表現というものは、単に完成された作品を鑑賞するためだけの存在ではありません。それは、作者の命のエネルギーと、それを受け取る皆様の命のエネルギーが交差し、響き合う温かな空間なのです。
この創造性と心身の調和の関係性について、ある歴史上の人物のエピソードは非常に深い示唆を与えてくれます。
独自の宇宙を築き上げた探求の軌跡
ルドルフ2世氏は、神聖ローマ帝国の皇帝であり、歴史上最も熱狂的に芸術と学問を愛した人物の1人として知られています。彼は皇帝という絶大な権力を持ちながらも、政治の駆け引きよりも、自然界の神秘や美の探求に異常なほどの情熱を注ぎました。ルドルフ2世氏は、在位中に帝都をプラハへと移し、広大なプラハ城の中に閉じこもるようにして、自らの理想とする「驚異の部屋(ヴンダーカマー)」を作り上げました。
彼が集めたものは、単なる美しい絵画や彫刻にとどまりません。精巧に作られた天球儀や、錬金術の文献、珍奇な自然物に至るまで、世界中のあらゆる知識と美を自らの手元に集めようとしました。この情熱的な収集活動の中で、ルドルフ2世氏がとくに寵愛したのが、独創的な肖像画を描くことで知られる画家、ジュゼッペ・アルチンボルド氏でした。
ルドルフ2世氏は彼に命じ、「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」という驚くべき肖像画を描かせました。この作品では、皇帝の顔が、四季折々の瑞々しい野菜や果物、美しい花々を緻密に組み合わせることで表現されています。ウェルトゥムヌスとは古代ローマにおける豊穣と季節の移り変わりを司る神であり、この絵は、皇帝が自然のすべての恵みを統べる存在であると同時に、多様な生命のエネルギーが調和して1つの宇宙を構成しているという深い哲学を表していました。
ルドルフ2世氏のエピソードが私たちに教えてくれるのは、素晴らしいアイデアや人生の豊かさは、社会的な役割や義務に縛られるのではなく、自らの心が本心から惹かれる対象に対して、純粋な好奇心を開放することによってもたらされるということです。彼は政治的な状況がどれほど複雑になろうとも、自らの美意識と探求心を決して手放しませんでした。彼にとって、動植物を愛で、芸術家たちと語り合い、自然界の調和を追求する時間は、単なる趣味ではなく、自らの精神を安定させ、命の神秘に対する圧倒的な感動を呼び覚ますための不可欠な営みだったのです。
私たちが美しい色彩や形に心惹かれるとき、それは無意識のうちに、自分自身の命のエネルギーと共鳴するものを求めているからに他なりません。アートの世界に触れ、自らの感性を刺激することは、ルドルフ2世氏が独自の空間を築いたように、私たちの心を解き放ち、自由で創造的な状態へと導いてくれるのです。
日常のなかに創造的な感性を育む段階的な実践
感覚を開き、正解を手放す3つの道のり
このような豊潤なエネルギーを、私たちはどのようにして日常に落とし込めばよいのでしょうか。論理や効率だけが重視されがちな現代において、直感や感動は、枯渇しがちな私たちの内面を潤すために不可欠です。
第1の段階は、自らの感覚を素直に開くことです。私たちは日々膨大な情報に囲まれ、頭で考えて判断する顕在意識に頼りすぎています。その結果、心が何を感じているかという潜在意識の声が聞こえにくくなっています。まずは、目の前にある美しい色彩や、心地よい香り、温かな手触りに対して、評価や分析を交えずにただ没入する時間を持つことが重要です。
第2の段階は、正解を求める思考を手放すことです。多くの方が思い通りにいかないこととして経験するのが、美術展などを訪れた際に「この作品の歴史的背景や意図を正しく理解しなければならない」と肩に力が入りすぎてしまう状態です。意味や正解を探そうとする思考を手放し、ただ「この青色が綺麗だ」「この形が好きだ」という素直な感情を優先するようになった転換点から、表情は驚くほど和らぎます。感覚が解放されたことで、日常の業務においても柔軟で創造的なアイデアが次々と湧いてくるようになるのです。
第3の段階は、それを日常のささやかな瞬間に落とし込むことです。例えば、朝の光が差し込む数分間、窓枠が切り取る空の色合いの変化を眺める。あるいは、休息のひととき、今日出会った1番心地よい色彩を思い出す。多忙な毎日を送る皆様だからこそ、思考のループを断ち切り、感覚の世界へと潜り込む時間を意識的に確保していただきたいのです。それは、あなたという素晴らしい存在を丁寧に整え、喜びというエネルギーで満たしていくための、最も効果的な自己管理の方法なのです。
純粋な情熱がもたらす極限の没入感
この純粋な探究心と喜びに満ちた実践について、牧野富太郎氏の歩みをご紹介します。牧野富太郎氏は、高知県に生まれ、「日本の植物学の父」と称される歴史的な偉人です。彼の幼少期は、早くに両親を亡くし、小学校を自主退学するなど、決して平坦なエリートコースではありませんでした。しかし、彼は植物を学ぶことへの強い渇望を抱き続け、独学で知識を深めながら、情熱だけを胸に東京へと渡り、東京大学の植物学教室に出入りして研究生活をスタートさせました。
牧野富太郎氏の研究環境は、常に多額の借金に追われ、家財道具を売り払ってまで標本や書籍を買い集めなければならないほど資金が極めて乏しいものでした。しかし、彼はその過酷な生活を少しも苦にしませんでした。なぜなら、彼にとって未知の植物を探求し、自然界の隠された法則を解き明かし、その精緻な姿を自らの手で細密画として描き出すことは、何よりも心躍るアートのような表現活動だったからです。
彼が残した言葉や文章には、山野で新しい植物に出会ったときの感動が美しい言葉で綴られています。「我が恋人は植物なり」と公言してはばからなかった彼は、新種の植物を発見したとき、まるで愛しい人に出会ったかのような深い陶酔と喜びを感じていました。彼にとって、日本のどこかにまだ見ぬ美しい植物が絶対に存在すると信じ、その姿を採集し、ルーペで覗き込んで緻密な植物図譜を完成させるために心身を捧げること自体が、圧倒的な喜びに満ちた時間だったのです。
牧野富太郎氏のこの純粋な没入感こそが、私たちの日常におけるアートとウェルビーイングの実践の核心です。彼は名声や報酬を得るために研究したのではなく、ただ目の前にある世界の美しさと神秘に魅了され、それに無我夢中で向き合い続けました。
私たちもまた、日々の生活の中で自らの心が震える対象を見つけ、誰の評価も気にすることなく、ただその美しさや面白さに純粋に没入する時間を少しでも持つことができれば、生命力は劇的に回復し、創造性の泉が再び湧き上がり始めるのです。

困難を越えて広がる人生の豊潤な変化
雲の向こうに青空を見出す力
自らの感性を大切にし、創造的な喜びを日常に取り入れることで、私たちの人生には驚くほど素晴らしい変化が訪れます。ここで、ある1人の偉大な女性の物語をお話しします。
フランシス・ホジソン・バーネット氏は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍し、『秘密の花園』や『小公子』といった名作を生み出した偉大な小説家です。彼女の人生は、決して順風満帆なものではありませんでした。イギリスの裕福な家庭に生まれましたが、幼くして父親を亡くし、家計は急変。一家は貧困から逃れるためにアメリカへ移住しました。彼女は家族を支えるために、若い頃から執筆活動を始め、数多くの物語を書き続けました。
そのような過酷な環境の中にあっても、彼女は決して希望を失うことはありませんでした。彼女は物語を書くことで自らの想像力を羽ばたかせ、自身と家族の生活を支えるだけでなく、読者の心に明るい光を灯す作品を数多く残しました。彼女の人生哲学を象徴する、多くの人々に愛されている言葉があります。
「どんなに深く厚い雪に覆われていても、その下では春の命が息吹いている」
この言葉(そして彼女の作品『秘密の花園』のテーマ)には、人生において困難や悲しみという「冬」のような状況に直面したとしても、その下には再生の力、内なる喜び、そしていつか訪れる「春」が必ず存在するという、彼女の揺るぎない信念が込められています。彼女は、直面する困難や貧困に絶望するのではなく、心の中にある「庭(創造性、愛、感性)」を耕し、育み続けることで、人生を生き抜きました。
環境の変化がもたらす心の解放
バーネット氏が示した「冬の下にある春を信じる力」は、現代を生きる私たちの心身の健康にも直接的な影響を与えます。日常の環境を変え、美しい自然や創造的な空間に身を置くことが、いかに人々の心を回復させるかを示す興味深い公表データがあります。
株式会社イトーキが瀬戸内エリアで実施したワーケーション(仕事と休暇を組み合わせた働き方)の実証実験に関する公表データによれば、自然豊かな環境の中で過ごすことが、参加者のウェルビーイングを劇的に改善させることが確認されました。この調査結果によると、自然と調和した環境で過ごした後、参加者の疲労感は最大で33%も減少し、不安感は30%、抑うつ感は31%も軽減されるという驚くべき変化が見られました。さらに、心身の健康が回復しただけでなく、仕事に対する熱量や活力を示す「ワーク・エンゲージメント」が最大18%向上し、業務への積極性や成長意欲にも前向きな変化が生まれました。
このデータが示す事実は、私たちが直面するストレスやプレッシャーという「分厚い雲」は、美しい景色を見つめ、自然の空気を胸いっぱいに吸い込むという純粋な体験によって、確実に晴らしていくことができるということです。意識して日常の環境に美しさを取り入れ、自らの感覚を解放する時間を持つことで、人生の喜びと仕事への情熱を同時に取り戻すことができるのです。
感性を育む過程で出会う疑問と心のゆとり
専門知識という思い込みを手放す
自らの感性を探求し、表現の喜びを日常に取り入れようとする過程において、多くの人がいくつかの戸惑いを抱くことがあります。最もよくある疑問は、「楽しむためには、専門的な教育や高度な技術が不可欠なのではないか」というものです。歴史的な背景を知ることは有意義ですが、それは必須条件ではありません。最も大切なのは、知識ではなく「心がどう反応したか」という事実に尽きます。あなたの胸が高鳴ったり、涙が溢れそうになったりしたのなら、それはあなたの感性が作品のエネルギーと完璧に共鳴した証拠なのです。
また、「ウェルビーイングとは、常に前向きで、悲しみや迷いを一切感じない完璧な状態であるべきだ」という思い込みも手放す必要があります。私たち人間は、日々の生活の中で様々な感情の波を経験します。悲しみや迷いを無理に消し去るのではなく、それらをご自身の大切な1部として安全に受け止め、そこから新たな視点を見出していくこと。その柔軟な心の動きこそが、精神的な回復力を育み、人生に豊かな深みをもたらしてくれるのです。あなたご自身のペースで、ゆっくりと心を満たしていけばよいのです。
自然の波に身を委ねた偉大な作曲家
ここで、自らの感性に素直に従い、無理に答えをひねり出さないことの重要性について、19世紀末から20世紀にかけてのイギリスを代表する偉大な作曲家であるエドワード・エルガー氏の歩みをご紹介します。エドワード・エルガー氏は、のちに数々の歴史的な管弦楽曲や行進曲を生み出しましたが、長らく世間から認められず、独学であることのコンプレックスや当時の音楽界からの見えない重圧によって、強いプレッシャーを抱えていました。
しかし、エドワード・エルガー氏は、机の前に座り込んで無理に音符をひねり出すようなことはしませんでした。彼は故郷であるウスターシャー州のマルヴァーン丘陵を毎日のように長く散歩したり、自転車で駆け抜けたりすることを日課としていました。とくに、起伏に富んだ緑豊かな丘陵地帯の美しい自然や、風にそよぐ木々のざわめきから多大なインスピレーションを受けました。彼はこの故郷の自然を深く愛し、「音楽は空中に満ちている。必要なだけ取り込めばいい」と語り、この地で過ごした時間に、心揺さぶる名曲として知られる「エニグマ変奏曲」や「チェロ協奏曲」などの素晴らしい旋律を次々と書き上げました。
彼にとって、自然の中を歩き、鳥の声や風の肌触りを感じることは、凝り固まった思考をほぐし、心の奥底にある豊かな旋律を呼び覚ますための大切な時間だったのです。もし彼が、音楽理論という専門知識や周囲の評価ばかりに囚われ、部屋に閉じこもっていたならば、あのイギリスの風景そのものと称賛される美しいメロディーは生まれなかったかもしれません。エドワード・エルガー氏の歩みは、私たちが自らの身体を動かし、五感を自然の恵みに委ねることによって、いかにして創造的なエネルギーが引き出され、心身の調和がもたらされるかを見事に証明しています。
知識や理論は後からついてくるものです。まずは、エドワード・エルガー氏が自然の音に耳を澄ませたように、あなた自身の心が何に対して心地よさを感じるのか、その素直な感覚に意識を向けることから始めてみてください。その柔らかな感性の動きこそが、あなたを本当のウェルビーイングへと導いてくれるのです。
命の喜びを謳歌する、あなただけの豊かな人生へ
これまでの内容を通じて、創造性と心身の調和がもたらす豊かな人生の形についてお伝えしてきました。重要な視点は以下の3つに集約されます。
1つ目は、情報や思考に偏りがちな「感覚を解放」し、今この瞬間に意識を向けること。
現代の私たちは、絶え間ないスマートフォンの通知や、効率を求めるタスクに晒され、常に「頭(論理や思考)」ばかりを働かせて疲弊しています。この過剰な思考の波を一旦ストップさせ、深呼吸をして目の前の色や音、肌に触れる風の温度などにただ「五感」を開くこと。これが、マインドフルネスのように脳の疲労をリセットし、心を穏やかな静寂へと導く第一歩となります。
2つ目は、遠くの特別な場所だけでなく、日々の生活の中にある「日常の美」を発見し、慈しむこと。
感動は、有名な美術館や海外の絶景スポットにのみ存在するわけではありません。窓から差し込む木漏れ日の揺らぎ、お気に入りのマグカップの温かな手触り、あるいは雨上がりのアスファルトの匂いなど、見過ごしがちな生活の「余白」に美しさを見出す視点を持つこと。この視点の転換によって、何の変哲もない毎日が、途端に鮮やかなアートのように輝き始めます。
3つ目は、他者の評価や知識にとらわれず、「自分自身の感覚を肯定」し、湧き上がる感情を大切にすることです。
「これが正解なのか」「他人はどう思うだろうか」という外部の基準をすべて手放すこと。「なんだか好きだ」「理由はないけれど心が落ち着く」という、あなただけの素直な心の動きに蓋をせず、そのまま抱きしめること。この「自分の感性を信じ、許すプロセス」こそが、自分自身を深く愛し、他者に対しても寛容になれるウェルビーイングの確固たる土台を築くのです。
今日からすぐに始められる具体的な行動として、このような実践をご提案します。明日、外に出た際、ほんの10秒間だけ立ち止まって空を見上げ、雲の形が風に乗ってゆっくりと変化していく様子を目で追いながら、深く呼吸を1つしてみてください。複雑な作法は一切いりません。ただ、空の広がりとご自身の呼吸が重なるのを感じるのです。この極めてささやかな時間が、あなたの心に調和をもたらす確かな始まりとなります。
ここで、世界中で愛されている映画『ソウルフル・ワールド』の中から、生きる喜びと目標に関する素晴らしい言葉をご紹介します。この物語の中で、ジャズミュージシャンを夢見る主人公に対して、尊敬するサックス奏者のドロシア・ウィリアムズ氏は、ある「若い魚」と「年長の魚」の逸話を語りかけます。
「海を探している若い魚が、年長の魚に『海はどこにありますか?』と尋ねました。すると年長の魚は『海なら、今君がいるところがそうだよ』と答えます。しかし若い魚は『これ?これはただの水です。僕が欲しいのは海なんです』と言って立ち去ってしまいました。」
この言葉は、私たちがしばしば「何か特別な目標を達成しなければ、本当の幸せや生きがいは得られない」と思い込み、今目の前にある豊かな日常の輝きを見失ってしまっていることを鋭く、そして優しく指摘しています。あなた自身の人生という素晴らしい作品を創り上げるのは、他の誰でもないあなた自身です。日々の小さな喜びに気づき、それを大切に育んでいくことこそが、すでに私たちが広大な喜びに包まれているという真実に気づかせてくれるのです。
最後に、日本国内において創造性と自然が見事な調和を見せる素晴らしい場所を1つご紹介します。千葉県千葉市にある「ホキ美術館」です。
この美術館は、隣接する県内最大級の公園「昭和の森」の豊かな自然と一体化するように設計されています。館内へ歩みを進めると、先端が約30メートルも空中に突き出た「宙に浮くギャラリー」が来館者を迎え入れ、まるで森の木々の間をふわりと浮遊しているかのような不思議な感覚を与えてくれます。回廊を進むと、大きく開かれた窓の向こうに四季折々の木々の揺らぎや柔らかな木漏れ日が広がり、建築と自然が見事に溶け合ったこの空間は、訪れる人の心を大きく解き放ち、穏やかな安らぎを与えてくれます。
この美術館の最大の見どころは、日本で初めてとなる写実絵画の専門コレクションであり、その中でも日本を代表する写実画家・森本草介氏の作品群です。館内には作品を吊るすワイヤーや展示用の金具が一切なく、照明も作品だけを最も美しく照らすように極限まで計算されています。このノイズのない洗練された空間の中で、息を呑むほど精緻に、そして温かみのあるセピア調で描かれた女性像や風景画と対峙すると、対象をただひたすらに見つめ、その存在を慈しむ画家の圧倒的な愛情と熱量が静かに伝わってきます。落ち着いた空間の中で、対象の命の輝きが溢れ出す作品と向き合う時間は、まさに命のエネルギーが浄化され、深い感動で満たされる至福のひとときを約束してくれます。機会があれば、ぜひこの素晴らしい空間に身を置き、ご自身の感覚を遊ばせてみてください。
あなたの日常が、明日からも美しい発見と温かな喜びに満ちたものとなることを願っています。

最後に、あなたへ大切なメッセージをお伝えします。
愛と使命を両立するあなたへ。
私たちがこの世に生まれてきた理由は、
決して苦しんだり、人を恨んだり悲しんだり、傷つけ合ったりするためではありません。
命とは、喜びを味わうために生まれてきたものです。
命の温かさを感じ、知り、「生きててよかった」とほっとして、安心してニコニコ笑うために生まれてきたのです。
私たちは、絶対的に今世の命を楽しむべきなのです。
『愛のある場所でこそ、人は生きる力を得る。』
『人生とは、喜びという宝物を探す旅である。』
『温かな感情は体温を上げ、人を幸せへ導く。』
どうぞ忘れないでください。
『あなたは、神様がつくった最高傑作』です。
あなたの命が、これからも喜びというパワフルなエネルギーで満たされ、温かな笑顔とともに輝き続けることを心から願っています。

私は、「人は幸せになるためにのみ、この世に送り出された」という揺るぎない確信を持ったアーティストです。
愛や喜びは、抽象的な概念などではなく、私たちの「生命維持に不可欠な根源」だと考えています。
だからこそ、私のアートやメッセージには、あなたの存在そのものを絶対的な価値として全肯定するエネルギーを込めています。
あなたがいつも、大いなる愛と光に守られていますように。
そして、あなたの大切な命の時間が、たくさんの幸運と共にありますように。
nao
【参考情報、引用元】
- 武蔵野美術大学 美術館・図書館(近代デザインの源流:バウハウスの教育者たちとその哲学)
- DIC株式会社 カラーデザインセンター(色彩の巨匠ヨハネス・イッテンが説いた「色彩の主観的経験」と精神性)
- 美術手帖(色彩の調和:ヨハネス・イッテンと色彩論の歴史)
- PR TIMES(瀬戸内の島々を中心とした舞台に、新たに3エリアが加わり、107日間におよぶ日本を代表するアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」が2025年4月18日よりいよいよ開幕!!)
- EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト(「いのち輝く未来社会のデザイン」万博テーマを象徴し自然と共存するアート「静けさの森インスタレーション」の参画アーティストなど発表)
- タイムアウト東京(2025年下半期、見逃せない芸術祭10選)
- 美術手帖(究極の趣味人・ルドルフ2世の 「驚異の世界」とは? アルチンボルドによる肖像画も展示)
- 佐川美術館(神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展)
- ARTNE(アルチンボルド風自画像も体験できる! ルドルフ2世 驚異のワンダーランドを目撃せよ!【レポート】)
- 高知県立牧野植物園(牧野富太郎の生涯)
- 練馬区立牧野記念庭園(牧野富太郎について)
- 国立科学博物館(日本の植物学の父 牧野富太郎)
- 英文学・児童文学研究室 フランシス・ホジソン・バーネットの生涯と物語
- ポプラ社 フランシス・ホジソン・バーネット:貧困から物語の女王へ
- cafeeikaiwa(There is always light behind the clouds. 外国人講師との英会話レッスンを習慣化しよう!)
- グレースランド(There is always light behind the clouds.|横浜 - エクステリア工事)
- イトーキ(ワーケーションでチームワークや議論の質が向上!イトーキ、瀬戸内での実証実験結果を公開)
- エルガー協会 エドワード・エルガーの生涯とマルヴァーン丘陵
- クラシック音楽専門メディア 音楽は空中に満ちている:エルガーと自然
- ディズニー作品(『ソウルフル・ワールド』は全肯定でジャズる究極の名作|あらすじ、考察、ジョーや22番についてなど)
- ライブドアブログ(【おすすめ映画㊵】ソウルフル・ワールド - 一つ束ねて十鳴らす)
- note(若い魚いわく、「ぼくが欲しいのは水ではなく、海なんですよ」|とあるサラリーマン部長)
- ダイヤモンド・オンライン(美意識を鍛えるには日常の微差に気づくこと)
- Forbes JAPAN(マインドフルネスとアート思考 今ここにある感覚を取り戻す)
- 東洋経済オンライン(他人の評価を気にせず自分の感覚を取り戻す方法)
- ホキ美術館公式ウェブサイト (建築について)
- Pen Online (森を抜け、宙に浮く回廊へ。写実絵画の殿堂、ホキ美術館)
- Casa BRUTUS (日本初の写実絵画専門美術館、ホキ美術館が奇跡の建築である理由)





