
山形県の県花は、紅花(べにばな)です。これは飾りではなく、歴史に根ざした選ばれ方をしています。
山形は、日本一の紅花の産地だった
江戸時代、最上川の中流にあたる村山地域は、肥えた土と朝霧の立ちやすい気候にめぐまれ、日本一の紅花産地に育ちました。
その量は「最上千駄(もがみせんだ)」と呼ばれ、江戸時代後期の最盛期には、全国の紅花生産のおよそ半分を占めたと記録されています。
日本遺産「山寺と紅花」では、最上紅花の価値を「米の百倍、金の十倍」と伝えています。それだけ高価な作物でした。
花から「紅(べに)」という色をつくる
紅花のつぼみを摘み、発酵させて丸め、乾かしたものを「紅餅(べにもち)」と呼びます。ここから取り出す赤い色素が「紅」です。
紅は、口紅や、絹を染める色として使われました。日本の伝統色の中でも、特別あつかいされてきた赤です。
山形でつくられた紅餅は、最上川の舟運で酒田港へ運ばれ、そこから北前船で京都へ渡りました。この道のりには、450年以上の歴史があります。京都の紅は、山形の花からできていた時期が長くありました。

山形は「色の産地」でもあった
河北町には「紅花資料館」があります。紅花で財を成した豪商・堀米四郎兵衛の屋敷跡で、当時の交易や、京都から入ってきた文化を伝える展示が残されています。近年、最上紅花は日本農業遺産にも認定されました。
わたしは山形で絵を描いていて、色を重ねる仕事をしています。この土地が、かつて「色そのもの」を生み出して全国に送っていたことを知ると、自分のしていることが、土地の歴史とどこかでつながっている気がします。
Mermaid nao のオーダーアートでも、赤という色を使うとき、この紅花のことを思い出すことがあります。
【参考にした情報・引用元】
日本遺産「山寺と紅花」(最上紅花その価値は米の百倍、金の十倍)
山形市公式ホームページ(歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花」が日本農業遺産に認定されました)
おいしい山形ホームページ(紅花について:山形の紅花栽培の歴史と現状)
やまがたへの旅(紅花資料館/旧堀米邸)
https://yamadera-benibana.jp/story/story1/
https://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/jigyosya/nougyo/1006761/1005359.html
https://www.nmai.org/beni/rekishi.html
https://yamagatakanko.com/attractions/detail_2562.html
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