
『君が何者かを知る為には、君の心が光る瞬間に敏感になる事だよ。』
人はしばしば自分を見失い、闇に沈む瞬間を経験します。しかし、その深い闇から立ち上がり、自分自身を再び信じることができたとき、新たな未来への一歩が生まれる。自分を見失いそうなとき、未来へ一歩踏み出すエネルギーが必要な方へ描いた一枚です。
作品に込めた想い
「目醒め」と「自己信頼」をテーマにした作品です。「大丈夫でなくてもいい」「ありのままの自分を受け入れることから光は始まる」「人は誰もが愛されており、その存在自体が奇跡である」という祈りを込めました。
コンセプト・背景
複数の色を重ねては削り取るプロセスを繰り返し、内側から光が滲み出るような表情を与えました。緑や青の透明感、赤や橙のぬくもりが交錯し、近くで見ると粒子のような色彩が呼吸し、遠くから眺めると全体が柔らかな光の層として浮かび上がります。その重層的な色彩は、人の心が揺らぎながらも再生していく過程を映し出しています。
制作にあたって
「人は誰もが愛されており、その存在自体が奇跡である」という祈りを込めました。怖れを抱いてもよい、涙を流してもよい、そんな自分をそのまま抱きしめながら、再び自分の内なる光を信じるきっかけとなりますように。
ここに描かれた光は、自己信頼と他者からの愛に支えられて、人が本来の自分を取り戻していく旅路を象徴しています。君が何者かを知るためには、君の心が光る瞬間に敏感になること。そしてそれを探し続けるのを諦めないこと。
同じ作品を再びお届けすることはできませんが、パーソナルオーダーアートでは、お一人おひとりとの対話を通して、あなただけの一枚を描かせていただきます。作品のご利用について
この作品にまつわる、読みもの
画家たちが見上げた、夜の空
宇宙や星空は、昔から多くの画家を引きつけてきました。
よく知られているのは、フィンセント・ファン・ゴッホの《星月夜》です。1889年、南フランスのサン=レミにある療養院で過ごしていたゴッホが、部屋の窓から見た夜明け前の空をもとに描いた一枚で、いまはニューヨーク近代美術館(MoMA)に所蔵されています。うずを巻く空、輝く星と月。目に見える景色をそのまま写すのではなく、心が感じた空を描いた絵として、世界中で愛されています。
この作品《ユニバース、記憶の楽園》も、望遠鏡で見た宇宙ではありません。心が光る瞬間に感じる、内側の宇宙を描いています。
「畏敬の念」が心にもたらすもの
満天の星や、大きな自然を前にしたとき、言葉を失うような感覚になることがあります。心理学では、この感覚を「オウ(awe)」、畏敬の念と呼び、近年さかんに研究されています。
アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームは、60歳以上の人たちに、8週間、週に1回15分の散歩をしてもらう実験をしました(2020年、学術誌『Emotion』)。半分の人には、「まわりの景色に、はじめて見るような気持ちで目を向けてみてください」とお願いしました。
すると、その「畏敬の散歩」をした人たちは、散歩中の喜びや、人へのやさしい気持ちが高まり、ふだんの暮らしでの苦痛が減っていきました。散歩のたびに撮った自撮り写真では、だんだん自分が小さく、景色が大きく写るようになり、笑顔も大きくなっていったそうです。
自分が小さく感じられるとき
研究者たちは、この変化を「スモール・セルフ(小さな自分)」と呼んでいます。広い世界の中で自分を小さく感じることは、さびしいことではなく、まわりとのつながりを感じることにつながる、という考え方です。
宇宙を感じる絵を部屋に飾ることは、毎日の中に、ほんの少し空を見上げる時間をつくることなのかもしれません。
心が光る瞬間に
この作品には、「君が何者かを知る為には、君の心が光る瞬間に敏感になる事だよ」という言葉を添えています。
星を見上げたとき、美しいものに出会ったとき、だれかの言葉に胸が熱くなったとき。そんな小さな光の瞬間を、この絵が思い出させてくれたらうれしいです。
【参考にした情報・引用元】
MoMA(Vincent van Gogh, The Starry Night, 1889)
Sturm, V. E. ほか(Big smile, small self: Awe walks promote prosocial positive emotions in older adults/Emotion, 2020)
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(Awe Walks Boost Emotional Well-Being, 2020)

