絵馬のこと ― 生きた馬から、板に描く願いへ

神社で、木の板に願いを書いて掛ける「絵馬(えま)」。あれは、アートと祈りが重なる、いちばん身近な場所かもしれません。

もとは、生きた馬だった

古くから、神様は馬に乗って人の世界へ降りてくると考えられ、神社に納める神聖な馬を「神馬(しんめ)」と呼びました。奈良時代ごろには、祈願のために生きた馬を奉納する習わしがありました。『延喜式』には、雨を願うときは黒い馬、晴れを願うときは白い馬を納める、と書かれています。

ただ、生きた馬を奉納できるのは、飼う財力のある身分の高い人にかぎられます。そこで、木や土、わらでつくった「馬形(うまがた)」で代えるようになり、やがて板に馬の絵を描いた「絵馬」が主流になっていきました。「絵馬」という言葉は、平安時代の『本朝文粋』に、1012年の記録として出てきます。

馬から、あらゆる願いへ

絵馬にはもともと馬が描かれていましたが、時代とともに、祭りのようす、干支、病気平癒、芸事の上達など、いろいろな絵が描かれるようになりました。願いのかたちが増えるにつれて、絵柄も広がっていったわけです。

手書きのメッセージ
願いを書いて掛ける、というかたち ― Photo by Mermaid nao

書き出すことが、整えてくれる

絵馬は、神様への捧げものであると同時に、「願いを外に出す」行為でもあります。頭の中にあるものを、手で書いて、目に見えるところに掛ける。

心の健康の分野では、思っていることを紙に書き出すことが、気持ちの整理に役立つと言われています。絵馬は、それを何百年も前からやってきた道具です。

わたしがオーダーで絵を描くときも、ご依頼くださった方の願いをうかがって、それを色とかたちにします。板に書くか、額に納めるかの違いはあっても、「願いを見えるかたちにして、そばに置く」という点では、絵馬と地続きだと思っています。

Mermaid nao のオーダーアートは、あなたの願いを一枚にとどめる仕事です。


[References]

神社本庁 公式(おまいりする|絵馬)
nippon.com(絵馬の歴史:合格、恋愛、安産…小さな板に願いを託す)
All About(絵馬とは? 由来、書き方や願い事のポイント)


Related Articles

PERSONAL ORDER ART / BUSINESS ART

What you truly want to cherish — layered in color and light, as one original painting.
Sent from my studio in Yamagata, framed and accompanied by a letter.
For individuals and businesses alike. Start with a free consultation (online, about 20 min).

See how ordering works See the Works

If you enjoyed this post,
follow us

to get the latest updates

Follow us on X

Recommended Articles