
『行くべき場所で、逢うべき人に出逢ったとき、人は想像以上の自分になる。』
強さは、孤独の中では完成しません。底力は関係性の中で引き出され、人は「あたたかな愛のエネルギー」によって、自分を超えることができる――そんな思想を込めて描いた一枚です。
作品に込めた想い
自分の人生を生き抜いてきた先で、誰かと出逢うことで、さらに大きな自分へと未来をひらかれていく方へ。すでに自立し、自分の足で立つ力を持ちながらも、その強さの先にある「つながり」や「共鳴」を、心のどこかで求めてきた方へ向けたアートです。
ひとりで歩いてきた時間も、選び続けてきた責任も、決して無駄ではなかった。そんなあなたに寄り添い、肯定するために生まれました。
コンセプト・背景
私たちはしばしば、強さを「耐える力」「孤独に打ち勝つ力」だと信じてきました。しかし本当の強さとは、誰かと出逢い、誰かの存在に触れ、その「あいだ」で生まれるもの。愛や感謝という目に見えない感情のエネルギーが、人の意識をひらき、人生を前進させる力へと変わる瞬間を描いています。
技法・色彩・視覚表現
画面全体に広がるオレンジ、赤、金、そして微細な青や緑は、感情、記憶、他者との気配が重なり合う様子を表現しています。明確な輪郭や中心は設けず、色同士が溶け合い、にじみ、重なり合う構成は、人と人との関係性そのものを象徴しています。これは「個」を描く絵ではなく、「関係性が生む場」を描いた絵です。
制作にあたって
誰かと出逢ったとき、自分の中に確かに起こる変化の感覚を、言葉ではなく、色とエネルギーで残したいと願いました。強さは、ひとりで抱え込む時間の果てではなく、誰かの存在を受け取った瞬間に生まれる。
ご覧くださる方それぞれの「出逢いの記憶」や「支えられた経験」に寄り添い、自分の中にすでにある強さに気づくきっかけとなりますように。
同じ作品を再びお届けすることはできませんが、パーソナルオーダーアートでは、お一人おひとりとの対話を通して、あなただけの一枚を描かせていただきます。作品のご利用について
この作品にまつわる、読みもの
85年以上続く、幸せの研究
アメリカのハーバード大学には、世界でもっとも長く続いている人生の研究のひとつがあります。「ハーバード成人発達研究」です。
この研究は1938年に始まり、ハーバード大学の学生と、ボストンの下町で育った少年たち、合わせて724人の人生を、数十年にわたって追いかけてきました。仕事、結婚、健康、友人関係。2年ごとに質問に答えてもらい、体の検査も重ねてきました。いまでは、その子どもたちの世代も研究に加わっています。
わかったのは、「つながり」の大切さ
長い研究からわかったいちばん大きなことは、お金や名声よりも、あたたかい人間関係が、人を幸せに、そして健康にする、ということでした。
研究を率いる精神科医ロバート・ウォールディンガーは、「よい人間関係は、わたしたちをより幸せに、より健康にしてくれる」と語っています。家族や友人、地域とのつながりを感じている人ほど、幸せで、体も元気な傾向があり、反対に孤独を感じている人ほど、心と体の健康が損なわれやすいことも見えてきました。
また、つらいときに頼れるパートナーがいると感じている人は、年を重ねても記憶力が保たれやすい、という結果も報告されています。
強さは、人と人のあいだに生まれる
この作品《強さが生まれる場所》では、はっきりとした輪郭や中心を描かず、色どうしが溶け合い、にじみ、重なり合うように描きました。オレンジや赤、金、そしてかすかな青や緑は、感情や記憶、だれかの気配が重なり合う様子です。
強さというと、ひとりで何でもできる力を思い浮かべがちです。けれど、本当の強さは、人と人がふれあう、そのあいだに生まれるのかもしれません。
だれかの気配を感じる絵
家族が集まる部屋や、仲間と過ごす場所に飾られた絵は、そこにいる人たちの時間をそっと見守ります。
この絵を見るたびに、あなたを支えてくれている人たちのことを、思い出していただけたらうれしいです。
【参考にした情報・引用元】
Harvard Study of Adult Development(公式サイト)
Robert Waldinger(What makes a good life? Lessons from the longest study on happiness, TED, 2015)
Harvard Gazette(Good genes are nice, but joy is better, 2017)

