
日本の神話は、色や光や動きそのものを、神として語ってきました。
太陽の光、花の色、川の流れ、月あかり、舞のかたち。
目に見える現象に名前をつけて敬ったのが、日本の神さまの成り立ちのひとつです。
天照大神 ―― 光そのものが、神だった
天照大神は、太陽の神です。『古事記』では、伊邪那岐命が左の目を洗ったときに生まれたと語られています。
弟の乱暴に心を痛めた天照大神が天の岩屋戸に隠れると、世界は闇に包まれました。神々が岩戸の前で祭りをおこない、天照大神が再び姿を見せると、光が戻ります。
この物語で神として描かれているのは、姿かたちよりも先に、光と闇そのものです。光が世界にあることのありがたさを、古代の人は神の物語として残したのではないでしょうか。
木花咲耶姫 ―― 花の色と、うつろいやすさ
木花咲耶姫は、大山津見神の娘です。『古事記』では木花之佐久夜毘売と書かれます。
富士山本宮浅間大社では、この神の名前から桜をご神木とし、境内に約500本の桜が植えられています。木花咲耶姫は、火難よけ・安産・機織などの守護神として、全国の浅間神社に祀られています。
咲いてすぐに散る花を名に持つ神が、美しさの象徴とされてきました。長く続くことより、今この瞬間に咲いていることを尊ぶ感じ方が、ここにあらわれているのではないでしょうか。

瀬織津姫と月読命 ―― 水の流れ、月のあかり
瀬織津姫は、大祓詞という祝詞に登場する神です。川の速い瀬にいて、罪や穢れを海へ流していくと語られています。水の動きが、そのまま神の働きとして描かれています。
月読命は、天照大神・須佐之男命とともに三貴子と呼ばれます。夜を治める神です。太陽のように強くはない、けれど闇を完全にはしない月のあかりに、古代の人は別の神を見ました。
強い光と弱い光を、別々の神として分けて敬った。この分け方に、光の受け取り方の細やかさを感じます。

天宇受売命と猿田彦神 ―― 動きのかたち、道のかたち
天宇受売命は、天の岩屋戸の前で舞った神です。その舞が、神楽のはじまりだといわれています。神楽は日本最古の芸能とされ、能や歌舞伎の源のひとつに数えられます。
体の動きそのものが、世界を明るくする力を持つものとして描かれています。
猿田彦神は、天孫降臨のとき、道の先に立って一行を導いた神です。大きな姿の、道の神です。天宇受売命は、この猿田彦神に名を尋ねる役を担いました。
舞という動きのかたちと、道という空間のかたち。日本の神話は、かたちにも神を見ています。

色や形に意味を感じるのは、遠い昔から
絵の前に立って、この色は何かを言っている、と感じることがあります。
その感じ方は、特別なものではありません。光や色やかたちに名前をつけて敬ってきた、長い時間の続きにあるものです。
神話は、世界の説明であると同時に、目に見えるものをどう受け取るかの記録でもあります。
Mermaid nao の制作と、日本の感じ方
Mermaid nao のパーソナルオーダーアートは、対話でうかがったことを、色・形・光に置き換えて一枚にします。
あなたの中にある、まだ言葉になっていないものを、目に見えるかたちにする。やっていることは、現象に名前をつけてきた感じ方と、地続きです。
額装を含めてお届けしています。
【参考情報、引用元】
株式会社アミナコレクション(神楽で世界を救った!芸能の女神 天宇受売命/桜の語源⁉木花開耶姫の神話)
Discover Japan(「木花之佐久夜毘売」火難の神として富士山に祀られた美神)
富士山本宮浅間大社(御由緒)
日本神話と歴史(アメノウズメノミコトとは?)
https://aminaflyers.amina-co.jp/list/detail/1391
https://aminaflyers.amina-co.jp/list/detail/740
https://discoverjapan-web.com/article/42056
http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/history/index.html
https://rekishinoeki.org/amenouzume/
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