私が子どものころに人格の土台をつくったものを2つ挙げるなら、童話の「にんぎょひめ」と、「美少女戦士セーラームーン」です。
セーラームーンは、武内直子(たけうち なおこ)さんの漫画で、1991年から「なかよし」で連載されました。アニメも同じころに始まっています。物語も、戦士たちひとりひとりも、主題歌も、そして絵の色も。子どものころの私は、まるごと夢中でした。今も好きすぎて、うまく言葉にできないくらいです。
原画のカラーが、きれいすぎる
単行本の表紙や、雑誌のふろく、カラーの扉絵。あの絵の色づかいが、子どもの私には衝撃でした。透明な水色、濃いピンク、金や銀のきらきら。戦士それぞれに色があって、その色を見ているだけで気持ちが上がりました。
大人になった今でも、あの原画の色を見ると、つい見入ってしまいます。にんぎょひめのお姉さんたちの鱗や髪の色に憧れたのと、根っこは同じです。私が絵を描くとき、いちばん時間をかけて選ぶのが色なのは、たぶんこのころから変わっていません。
大山アンザさんのミュージカル
舞台の「美少女戦士セーラームーン」、通称「セラミュ」も大好きでした。とくに、初代のセーラームーン役をつとめた大山アンザ(Anza)さんの時代。「War Supreme」「La Soldier」「MOON Revenge」といった楽曲は、今聴いても胸が熱くなります。魂が熱いタイプの人には、たぶんグサグサ刺さると思います。自分を奮い立たせたいときに、私はいまでも聴きます。
とくに好きなのは、外部の戦士たち
セーラー戦士はみんな好きすぎて困るのですが、とくに惹かれるのは外部太陽系戦士です。セーラーウラヌス、セーラーネプチューン、そしてほたるちゃん(セーラーサターン)。それから、セーラースターライツのセイヤ。
物語の中心にいるわけではないのに、自分の役目をきちんと引き受けて、必要なときに前に出てくる。その距離感が、子どものころからずっと好きです。
「分かり合うこと」「許し合うこと」
大人になってから、セーラームーンという物語のテーマが「分かり合うこと」「許し合うこと」だと知って、さらに好きになりました。敵だった相手とも、最後は手を取ろうとする。かわいい絵柄の奥に、そういう芯があったのだと気づいたときは、うれしかったです。
聖地をめぐった
作品の舞台のモデルとされる場所も、めぐったことがあります。うさぎちゃんたちの生活圏のモデルといわれる麻布十番。ファンのあいだでレイちゃんの家「火川神社」のモデルとされる、麻布氷川神社。麻布十番の地面を踏んだだけで、少し興奮しました。氷川神社では、しばらく立ち止まって感動していました。
好きな作品の色や場所に、時間をかけて会いにいく。それ自体が、私にとっては大事な時間の使い方だと思っています。
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