高橋留美子さんが描く八尾比丘尼伝説、いよいよ完結編です。
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第二弾はこちら
Contents
舎利姫
真魚と出会う前の湧太が出会った
市の見せ物で人魚の肉を売り捌くインチキなお爺さんと12歳の幼 い娘・なつめ。
娘が客の前で腕を切り、傷跡の治癒を見せると
その様子を見た客は次々に"人魚の肉"を買っていきます。
しかし"人魚の肉"を食べた客に身体的変化は見られず
「もしやあれは鯉の肉だったのではないか?」
と騙された事に気付きます。
くだらねえ商売しやがって、と言う湧太。
するとお爺さんは不老不死の夢を売っていると言います。
おれは元の身体に戻りたい。
そのためには人魚に会うことだと聞いて‥ーなあんだ、人魚様ならここにいるよ。
となつめが見せた人魚がヤバいです。
nao
www
このミステリー&シリアスな人魚シリーズで初めて笑ってしまいました。
ネットで前に見たことがあるような人魚でした。笑
この作品は
- 反魂(はんごん)の秘術(ひじゅつ)で
- 骨と人魚の胆(きも)を合わせ
お坊さんがなつめを作ったと言うのですが
どこか犬夜叉っぽい雰囲気もあります。
どんな姿でもいい‥
生きているのが一番いいんだよ、なつめ。
娘を失った悲しみに耐えかね
反魂の秘術で娘を生き返らせ、
それだけでなく村の子どもや殿様の姫も生き返らせようとする
お爺さんの行き過ぎた愛と
生き胆を食らい、あさましくこの世にあり続けるよりも
成仏させるのがあの娘のしあわせ。
と考えるお坊さんの
ふたつの思考に、生死の在り方を考えさせられます。
お爺さんもお坊さんも
愛する人や可哀想な人を助けたい一心であったのでしょうが、
大人の身勝手な行いに最後まで翻弄されたなつめの
最期のシーンに胸が痛みます。
夜叉の瞳
湧太と真魚がホームレスから聞いた、
明治時代からの洋館に伝わる
鬼柳屋敷の幽霊話を軸に物語が進んでいきます。
なんとそこは湧太が以前お世話になった洋館で
噂の人物は湧太の知り合いであった晶子お嬢さんで した。
晶子お嬢さんは、手の付けられない弟・新吾の暴走を止める為
人魚の肉の毒を使い弟と2人で心中し亡くなりました。
しかし人魚の肉を使ったことで
- 晶子お嬢さんは朽ちない死体となり
- 弟の新吾は不老不死となり何度でも生き返る身体になってしまいました。
不老不死になってもやりたい放題の新吾を、湧太は止められるのか?
新吾が姉・晶子の朽ちない死体を狙う理由とは?!
かつての想い人・ 晶子を湧太が自ら手にかけるシーンがとても辛いです。
弟を止めようと、
最後の顔
旅を続ける湧太と真魚は、
不思議な粉薬を持つ少年・七生と出会います。
少年・七生と顔を変えて生きる母親と
もう一人の大人の七生。
その3人の関係と母親の怪しい謎に迫る物語です。
※
不気味なお面が出てきます。
母親は自ら自分の顔を手術し
血まみれになりながら何度も顔を付け替えます。
お面系ホラーが苦手な方はちょっと気持ち悪くなってしまいそうな グロさに注意です。
nao
私もちょっと苦手、、
子を溺愛しすぎたゆえに起きてしまった
何十年にも渡る歪んだ愛の物語。
愛情と欲望の狭間で揺れ動く母親の姿が
とてもおぞましく、
そして痛切に描かれています。
じめーっと陰湿な空気感と
血生ぬるいような温度を感じるお話しで
読み終わったあとの後味はヌメッとしています。
事件が無事解決したあとも
湧太と真魚の不老不死の旅はまだまだ続いているような終わり方な ので
いつかまた人魚シリーズのお話しの続きが発売されたら読んでみた いです。
まとめ:人魚シリーズ終わりに
日本の人魚、マーメイドといえば
各地に伝わる八尾比丘尼伝説が有名かと思いますが
その伝説に沿ったお話しの内容で
日本に伝わる昔話が好きな方にぜひお勧めしたいです。
nao
ちょっぴり怖いですがね。
高橋留美子さんの描く色っぽい真魚や
"なりそこない"など化け物ではない人魚たちは
本当に美しいので、拝見できて良かったです。
nao
らんまや犬夜叉も観たくなるなー!!!!
高橋留美子さん作品、大好きです!!!!
以上、
漫画レポでした。
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