
『はらぺこあおむし』を描いたエリック・カールさんは、わたしが色の作り方を考えるとき、よく思い出す作家です。
まず、色紙を自分でつくる
カールの絵は、いきなり紙に描いていくのではありません。先に「色のついた薄紙」を大量につくり、それを切り貼りしてかたちを組み立てます。
ニスを下塗りした薄い紙に、指や筆でアクリルや水彩、ポスターカラーを塗ります。筆だけでなく、スポンジやカーペットの切れはし、靴の裏なども使って、独特の模様をつけていきます。
できあがった色紙をストックしておき、絵を描くときに必要な色と模様を選んで切り抜き、重ねて貼る。準備の時間が、そのまま作品の質になっていく作り方です。
『はらぺこあおむし』のこと
代表作の『はらぺこあおむし』は、70以上の言語に訳され、発行部数は5500万部を超えています。
ページごとに紙の大きさが変わり、あおむしが食べたあとが本物の穴になっている。絵だけでなく、本のかたち自体が仕掛けになっています。
カールは1929年にアメリカのニューヨーク州で生まれ、ドイツで育ちました。シュツットガルトの美術学校を出たあとアメリカに戻り、グラフィックデザイナーとして働いたのち、絵本の世界に入ります。2021年に91歳で亡くなりました。
色を「つくる時間」も、制作のうち
わたしも絵を描くとき、素材を層のように重ねます。カールの作り方を知ってから、「色をつくっている時間」を作品と切り離さなくていいのだと思えるようになりました。
思うようにいかない日でも、色紙を塗りためている時間は無駄になりません。手を動かしていること自体が、次の一枚につながっていきます。
Mermaid nao のオーダーアートでも、下地や色をつくる時間を、作品の一部として大事にしています。
【参考にした情報・引用元】
偕成社(エリック・カールさんについて)
東京都現代美術館(エリック・カールさん展 はじまりは、はらぺこあおむし)
PLAY! 公式(エリック・カールさんの制作手法①「ティッシューペーパー」の作り方)
ウィキペディア(エリック・カールさん)
https://www.kaiseisha.co.jp/special/ericcarle/about/
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/ericcarle2026-27/
https://ja.wikipedia.org/wiki/エリック・カールさん
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