【人魚の眠る家】篠原涼子主演:脳死と臓器移植【ネタバレ】映画レポ
東野圭吾さんの小説「人魚の眠る家」を原作とした作品でした。
2018年に公開されたヒューマンミステリー邦画です。

nao
物語後半から、雰囲気がホラーかな?と思う演出が多くなります。篠原涼子のちょっとコワい怪演も見どころです。
概要、あらすじは割愛します。
以下ネタバレありです。

Contents

人魚度:☆

人魚度は星ひとつ!
特に人魚を強調した映画ではありません。
「あ!人魚!」と思えるのは家の門扉(もんぴ)の一部に人魚の飾りがあるという所ぐらいです。
では何故タイトルに「人魚」とついているのか?という疑問については、ネット調べなのですが視聴者それぞれの捉え方で良いそうです。

nao的お気に入りシーン

祖父:播磨多津朗の人間性と人間味

事故に遭ってしまう女の子の祖父、播磨多津朗(はりま たつろう)のシーンです。
この祖父が渋くてかっこいい。

nao
祖父役:田中泯さんの本業はダンサーだそうです。
祖父のシーンはセリフも尺も少ないのですがとても印象的で、この映画を見終わった後に一番心に残りました。
魅せる演技、魂にぐっと訴えかけてくるようなお芝居でした。

「人間なんて、エゴな生き物だ。
食う為に可愛がり、食う為に育てる。
それでいい。
手前勝手な欲望が、人類を発展させてきた。

だがな、人間の技術が関わることの許される範囲ってものがある。」

祖父:播磨多津朗の台詞
また物語の後半、延命治療を辞め棺の中で眠る孫娘の頬に優しくキスをするシーンは涙を堪えきれませんでした。
セリフのない静かな数秒間でしたが、孫娘を想う祖父の深い愛情が伝わってくるようでした。
祖父のシーンが最高です!

圧巻の子役たちの演技と事故の真相

長男のバースデーパーティーのくだりからの子役たちのお芝居がとても素晴らしかったです。
リアルでした。
主人公の息子の心の叫びと、従姉妹の女の子が告白する水難事故の真相
映画と分かっていても胸が締め付けられました。
事故の真相を知りハッと我に返ったような顔をする主人公、そして、その時初めて失った悲しみに向き合い泣きながら抱きしめ合う家族
真実と向き合う人間の姿のひとつなんだろうなと思いました。

母と娘の不思議な絆

介護に疲れ果て束の間の深い眠りに落ちていた主人公は、夢の中でベッドから起き上がる娘と出会います。

「お母さん、ありがとう。」

娘:瑞穂の台詞
それまで頑なに娘の死を受け入れられなかった主人公ですが、その夢でようやく「あの子はもう逝ってしまったんだ。」と理解します。
そのシーンで、母と娘にしか分からないような絆ってあるよなぁ、、と共感しました。

nao
うちの母も娘(私)に対する勘がするどいです。

脳死の娘と散歩を繰り返す日々

ほぼ死体(不適切な表現でしたらすみません。)の娘を外に連れ出し散歩する主人公(薫子:篠原涼子)の奇行の理由が物語の後半で分かった時に、じーんとします。
理由も分からず気味悪がってごめんなさいと謝りたくなります。

映画のここが気になった

フラチな関係:W不倫

物語の流れで前半から、
パパ誰と浮気したのー!(西島秀俊さん演じるパパは誰かと浮気したらしい)
ママの良い人って誰なのー!(ママも相手いるらしい事をほのめかす)
と不埒な人間関係が気になり物語が頭に入って来ず、途中までずっとモヤモヤしておりました。
先に小説を読んでいたらある程度私の邪念は消えて映画に集中できたのかな?と観賞後に思いました。

nao
野次馬根性

こんな人におすすめ:移植の謝礼金?

人の死について考えたい人にはおすすめです。(特にやはり脳死、臓器移植について。)
ですが見終わったあとに元気が出るようなハッピーエンドのお話しではなく、暗く重めのお話しなので、感情を引きずるタイプの方にはおすすめしません。(泣)
私も引きずるタイプなのでなかなかしんどいです。観てる最中からしんどかったです。
この映画のラストで主人公夫婦は娘の死を受け入れ臓器提供をすると決断するのですが、
私だったらどうなのかなー?と考えた時、
、、パッとは決められなさそうです。

※ちなみに臓器移植をしたら遺族にお金は入るのか

1円も入りません。もらえるのは厚生労働大臣からの感謝状だけです。

臓器移植は善意による行動とみなされ謝礼金やお葬式の費用など金銭面でのお礼は一切出ないそうですよ。

nao
私が臓器移植し家族に謝礼金が入るならやってもいいな〜と思ったのですがそれは不可能でしたね。
臓器移植を待つ側でしたら、それはもう藁にもすがる思いというか、自分や自分の家族が臓器移植を受けたら、本当に感謝してもし切れない気持ちでいっぱいになるのでしょうけれど、、
臓器移植をする側の意思表示の結論を出すのは本当に難しいですね。

まとめ:魅力的なお気に入りキャスト

お話しが全体的に重くずっしりしているので、リピートは、、私は厳しいです。

nao
貴重な擬似体験ではございました。
キャストで私の大好きな山口紗弥加さんと川栄李奈ちゃんが出演していたので嬉しかったです。目の保養
そして田中泯さんという素敵な俳優さん(本業はダンサー)を知れたのも大収穫でした。大満足‼
エンドロールで堤幸彦監督の名前を見た時にもテンションが上がりました~!
TRICKシリーズ、夫が大好きでよく一緒に観ています。
映画「人魚の眠る家」、観る機会があれば一度はどうぞ。
(あ、でもやはり引きずる方はご無理なさらず。)
以上!映画レポでした。

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